disaruto さんの感想・評価

4.2
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態：観終わった

何かを捨てなければ、何も得られない

制作はWIT STUDIOで原作は漫画です。
ジャンルはバトルアクション・ダークファンタジーです。
2013年最大の話題作でしょう。


人間が巨人に支配された世界。
彼らは人間を捕食する。
人間は巨大な壁を作ったことで100年の平和を享受していた。
しかし、突然超巨大巨人が現れて壁が壊されてしまう…


ここまで戦力差がある作品も珍しいです。
結構な数が死に、鬱展開もあったりしますが、私はあまり暗い気持ちになる作品とは感じませんでした。
最も大きな理由としては{netabare}主要人物たちがほぼ一人も死んでいない{/netabare}ところにあるでしょう。
ちょっと悲しくなったのは{netabare}リヴァイ班の皆が女型の巨人に惨殺される{/netabare}ところでしょうか。
とはいっても物語全体で関係性を描いていたわけではないからあくまでちょっと。
しかしながら敵が強すぎるため作品全体に漂う緊迫感が尋常ではなく、正直{netabare}ミカサ以外は{/netabare}誰が死んでもおかしくない感じでした。
ここら辺は昨年話題になった「SAO」あたりとは一線を画していると思います。

本作の目を見張る点は作画・演出でしょうね。
作画については当初から期待されていた立体起動装置を用いた戦闘シーンが素晴らしかった。
本当に動く動く。
カメラワークが凄まじくてガン見していたら気持ち悪くなりそうなほどw
ここまでグイングイン動くのは「空の境界」以外で見たことないです。
奇行種の動きも嫌になるほど気持ち悪かった。
演出については絶望的な状況での引き、恐怖感を煽る音楽など、「無理だろ、これ」と言う感じにさせてくれます。


ストーリーについては少々の疑問符がつく面も。
明らかに2クールで収まる作品ではないので謎が謎を呼ぶかのごとく謎だらけ。
巨人とは何か、というのが最後まで見ても全然わからんw
でも本作は伏線を楽しむ感じではないので、気にならない人には全く気にならないと思います。
正直私も気にしていなかった。

むしろ大事なのは「選択」というテーマ。
漫画では知りませんが（一巻しか読んでいないので）アニメを見る限りではこれが強く表現されていました。
「選択」によりそれぞれの人物が思いを強めていく描写はなかなか色濃く描かれており、強く感情移入できるかもしれません。
私はちょっとエレンの心理描写が口説いと感じてしまったのですけどねw


総括して、無難に面白かったです。
個人的には話題になるバトル主体の作品は好きになれないのですが、これは良かったと思いますよ。
どうでもいいですが、私が本作で一番驚いたのは{netabare}ミカサがまさかのヤンデレだった{/netabare}ということですw