cross さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
第一期より日常感が薄れた事で評価が分かれる気もしますが、第一期同様に原作とオリジナルを上手く噛み合わせた構成力は素晴らしい。【総合評価:77点】
2013年春から夏、全24話で放送された作品で人気を誇った『とある科学の超電磁砲』の第二期となる作品。
まず原作の『妹達(シスターズ)編』から始まり、アニメオリジナルストーリーとなる『改革未明(サイレントパーティー)編』へと続きます。
原作のストーリーからアニメオリジナルストーリーと言う流れ、そして両者が上手くリンクしていると言うのは第一期同様の仕様でその構成力はやはり素晴らしかったです。
しかし、この第二期は人気だった第一期と比較すると、全体的に特に前半が暗い展開となっています。
第一期でも好評だった日常回が極端に減ってしまい、第一期での主要キャラクターの登場頻度は激減、特徴でもあった女の子同士の友情を描くシーンは少なめとなっています。
そういう事もあって、第一期の雰囲気が気に入っていた方が必ずしも楽しめるかと問われると微妙かもしれません。
『とある魔術の禁書目録』でも『妹達編』は放送されていて、上条当麻が登場するシーンはリメイクでしかないので、この辺りが長くなってくると退屈に感じる方も多かったのではないでしょうか?
とは言え、個人的には上条当麻が関わらないシーンは暗い展開で第一期との雰囲気の落差が大きくなったとは言え、学園都市第四位の超能力者『原子崩し(メルトダウナー) 』の麦野を始めとするアイテムとの戦闘は今までに無かった緊張感ある戦闘になっていたと思います。
更に『妹達編』と言うよりもその前、第一話の時点で学園都市第五位の超能力者にして最強の精神系能力「心理掌握(メンタルアウト)」の食蜂の登場
それと言わずもがなですが『超電磁砲(レールガン)』に『一方通行(アクセラレータ)』と超能力者が4人も登場すると言ったシリーズ好きには大満足な豪華な布陣だったはず。
そして、アニメオリジナルストーリーとなる『改革未明(サイレントパーティー)編』
最初にも書きましたが『妹達編』の登場人物、更には第一期でのアニメオリジナルキャラも登場と言う連続性のある物語の構成です。
ここでは女の子同士の友情をしっかりと描き、登場が極端に減っていた主要キャラも活躍してくれて、ようやく第一期の雰囲気を見せてしっかりと盛り上げてくれます。
第一期では才能の無い人間の葛藤と苦悩を描いておりましたが、今回は才能ある側の人間の苦悩と葛藤を描いているようにも思えました。
まぁ、良く出来ていたとは思いますが、自分としては第一期のテーマ性の方が好きだったかな。
第一期の完成度が高すぎた為、比較してしまうと少し劣るように感じる方が多かったように思えます
しかし、作品としては完成度の高い作品であることには変わり無いと個人的には楽しんで視聴できました。
第一期より日常感が薄れた事で評価が分かれる気もしますが、第一期同様に原作とオリジナルを上手く噛み合わせた構成力は素晴らしいの一言。
これも本家である『とある魔術の禁書目録』を視聴していなくも問題なく、単体の作品としても楽しめます。
寧ろ、第一期を視聴してもらって『とある魔術の禁書目録』側で『妹達編』を見ていない方は逆により楽しむ事が出来るかもしれませんね。
未視聴の方は第一期から視聴をおススメいたします。
第一期視聴もこの第二期は未視聴という方も雰囲気こそ若干違えど視聴してみる価値はあるのではないでしょうか。