cross さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
大半はただのハーレムラブコメでしたが、時折組み込まれる『フェイク』と言う関係を活かしたシリアスシーンで最後まで視聴させてもらいました。【総合評価:68点】
2013年冬に全13話で放送された作品。
基本的にハーレムラブコメは敬遠気味、視聴しても微妙な印象を受けがちなんですが、個人的には珍しく最後まで視聴できた作品でした。
キャラクターデザインはまぁ好き嫌いでしょう。個人的には可も無く不可もなくと言ったレベル。
しかし、色調はパステルカラー、視聴してもらえば分かりますが、全体的に薄っすらと白いんで、柔らかい雰囲気を感じました。
まぁ、作画に関しては突出したレベルではないですが、悲観するレベルではないと言う事です。
恋愛と言う感情に対して嫌悪感を抱く、恋愛アンチな主人公、季堂鋭太を中心に繰り広げられるラブコメ
タイトルにある『修羅場』はほぼ無いと言っても過言ではなく、良くあるハーレムラブコメですね。
学校一の美少女で主人公同様に恋愛アンチ、タイトルの『彼女』に当たる夏川真涼。
主人公の弱みを握り、同じ恋愛アンチ同士で付き合うフリ、作中表現で言うフェイクとなって周囲を欺く。
少女マンガ的には若干ありがちな設定なのかもしれませんが、両者の恋愛アンチに至った理由やら、第一話の引きで興味を抱いたのが視聴理由でした。
そして、フェイクの彼女を持つ主人公に対して、本当の好意を抱くのが、幼馴染の春咲千和、中二病の秋篠姫香、風紀委員の冬海愛衣
それぞれが、ハーレムアニメのキャラクターとしてありがちながらもそれぞれ個性を立たせられていました。
フェイクとは言え、『彼女』と言う立場にある真涼の存在にめげずにアピールを続ける三人と主人公を巡る戦いが描かれていました。
まぁ、主人公を奪い合う女子キャラが敵を蹴落とすと言うよりも、アピールで自分を好きになってもらうと言う方針なんでドロドロ感は皆無でコミカルに描きすぎているが為に普通なら『修羅場』なシーンでも緊張感が薄く、『修羅場』に成りきれていないんですがね。
大半は単純なハーレムラブコメの様相なのですが、主人公に真っ直ぐな好意を抱く面々に対し、偽りの関係で主人公を自分の彼氏としている真涼が三人に負い目を感じたり、逆にフェイクと割り切っているにも関わらず嫉妬心を抱いてしまっている。
そんな根幹の設定を活かし、真涼の心情を描いている場面が織り交ぜられていて非常に良かったと思います。
特に物語のラストはこの単純なラブコメ押しではなく、真涼の負い目、引け目を重点的に描いていたストーリーでしたので最終的な好印象に繋がったのではと思います。
まぁ、終わり良ければ全て良しって感じです。
正直、大半は単純なハーレムラブコメの様相でしたので少し嫌気が差した時もあったんですが、真涼と主人公の『フェイク』と言う関係を活かしたシーンで持ちこたえた感じです。
タイトルの『修羅場』と言う単語に期待を持って視聴しようと考えている方には正直全くオススメは出来ないですね。
単純にハーレムラブコメが好みの方、そしてちょっとしたシリアス風なシーンも織り交ぜられていて楽しめるかと思うので一度視聴してみても良いかも知れません。