「AIR エアー(TVアニメ動画)」

総合得点
87.1
感想・評価
3360
棚に入れた
16557
ランキング
171
★★★★☆ 3.9 (3360)
物語
3.9
作画
3.7
声優
3.8
音楽
4.2
キャラ
3.7

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ネタバレ

三崎鳴 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

難解だが分かれば面白い作品

ゲームブランドKeyによる美少女恋愛ゲーム第2作目「AIR」を原作とするアニメーション作品。主人公国崎往人は種も仕掛けも無しに人形を操れる能力をネタに転々と町を周る。先祖から代々伝わる「翼を持つ少女」を探し当てもなく歩き続けた果てにたどり着いた海の町。不思議な雰囲気の少女との出会いから始まる一夏の歩み----
間違いなく名作。他の美少女恋愛ゲームと一括りにしてはいけない作品。アニメ版に関しては原作をプレイした上で、または視聴後に解説に目を通すことで評価が変わると思われる。内容に対する理解度で本作の見え方は大きく変わる。知識を全く持たないスタンスで視聴する場合7話あたりまで退屈さを感じるのはしょうがない。後半からの展開が多くを占めているからだ。ただ無関心に見るだけではなく自分自身で考えを持ってこの作品を感じてほしい。理解を深める為の手掛かりとして解説を添えておく。
【以下解説】
遥かなる昔から地球には人間以外、翼を持ち地球の記憶を継承する民族が存在していた。彼女達を「翼人」と呼ぶ。1000年前の日本政府(朝廷?)はその力を恐れ彼女達を幽閉していたが、数を減らし最後の1人になった翼人「神奈備命」を殺そうとする。「神奈備命」は彼女の友人・柳也と裏葉と共に逃げたが逃げ切れないと悟った「神奈備命」は二人を救うために囮になる。その際追っ手により彼女のそばにいる人間が苦しむ呪いをかけられそして昇天してしまった。
翼人とは転生しながらそれまでの種族の記憶を引き継ぐ民族だった。昇天した「神奈備命」も転生するがもはや翼人の生き残りがいない。彼女は人間に転生するが、翼人の記憶はあまりに大きく人間が受け継ぐには、体がもたない。彼女と同行していた、柳也と裏葉は、それを救おうと方術を研究し、自分の子孫たちに神奈の生まれ変わりを探して法術で救うよう指示する。しかし、彼らの子孫は、神奈の生まれ変わり達を救うことに失敗する。「神奈備命」の生まれ変わりたちは翼人の記憶を引き継げず、肉体を病み転生は成功せず。傍にいる人間が苦しむ呪いのせいで彼女達は一人寂しく不幸のうちに死んでいってしまった。
そして現代。神尾 観鈴は「神奈備命」の生まれ変わりの一人であ、国崎 往人は柳也たちの一族。
観鈴は1000年前の呪いと翼人の転生時の記憶の継承の肉体にかかる負担により瀕死状態になる。(観鈴が見ている夢とは翼人の記憶。彼女が誰かと友達になろうとすると観鈴が体調を崩したり周りの人間の体調がおかしくなるのは1000年前の呪いの為。)
国崎 往人は、彼女を救う方法がないかと方術を使う。方術の効果によって観鈴の肉体は
翼人の記憶の継承に耐えられるよう強化され、彼女の寿命は少しだけ伸びる。
(その短い時間が観鈴にとって、貴重な時間となる。)
しかし、そのために力を使い果たした国崎往人はその存在を維持できなくなり消滅し,からすのそらとして過去に転生し観鈴の側に戻る。(国崎 往人は翼人のことを「空にいる少女」という曖昧な形でしか教えられておらず、方術を使った場合の本当の効果をよく理解していなかった。)
観鈴と晴子は、本当の親子の絆で結ばれ観鈴は翼人の記憶を受け継ぐことに成功します。
観鈴がすべての記憶を受け継ぎ晴子に見守られ満足して人生を終えたことにより1000年前の呪いは解除された。観鈴は、「神奈備命」からの転生を成功させ最後は普通の人間の女の子として息を引き取ったので観鈴の魂の継承者は転生の際に苦しむ必要はなくなりました。
観鈴が満足して人生を終えたことを見届けたそら(往人)は、観鈴の魂を迎えに空に上がる。
そして過去に転生、エピローグの少年と少女。少年と少女には、もう呪いはかかっていない。
1000年間の旅は、ここに終わりを迎える。方術の影響か少年は往人の記憶を引きついでいた。
砂浜にいる、往人と観鈴がどんな運命をたどるのか知っていた。だから「彼らには,過酷な日々をそして,僕らには始まりを」という台詞になる。彼らというのは往人と観鈴のことで
僕らというのは往人と観鈴が転生した少年と少女のこと。つまりここで翼人に関する物語が終わったということになる。(AIRの転生は方術の影響か、なぜか、過去に向かって行われ、
時間がループ状になっている。往人の魂は、一度目は、往人として、二度目は、カラスのそらとして三度目は、少年としてラストシーンの状況を見ていることになる。)

投稿 : 2013/04/12
閲覧 : 247
サンキュー:

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