景禎 さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
エル・プサイ・コングルゥ
アドベンチャーゲーム原作のアニメ化作品です。ちょっと変則的ではありますが、複数のヒロイン毎にルートがある、いわゆる恋愛アドベンチャーに分類されるゲームだと思います。
私にしては珍しく、原作既読、ではなく、ゲーム全ルート制覇です。とは言っても、本当はアニメ見たあとに原作ゲームがやりたくなり、プレーしたんですが。
SFタイムトラベルもの。科学的な設定もかなりしっかりしていて、完全に私のツボにはまった作品です。それも、タイムマシンの理論もほぼ本物です。しかし、この作品はそれ以上のものがあります。SFでありながら、謎解きの部分もあり、そこかしこに伏線が仕組まれています。特に1話。OP前の十数分は伏線のみで構成されている、と言っても過言ではありません。なので、最初に見たときは「なにこれ?ぜんぜん意味不なんですけど~」という感想を持ってしまいました。
キャラデザも独特で、ヒロインとか萌え要素ほとんど無しです。1話の意味不と合わせ業で、序盤で早々に切ってしまう方も少なからずおられるでしょう。私自身、1話目でワケわかず、2話、3話とすすんでも、ストーリーの展開も遅く、盛り上がりにも欠ける。さらに、オカリンやまゆしぃの顔、へん。ダル・・・はっきり言ってキモイ。・・ああ、いくらタイムトラベルものでもさすがに「切り」ですかねぇ。と正直考えました。
{netabare}
そうこうしているうちに、電話レンジ(仮)のDメールを使っての過去改変しまくりの展開になり、徐々におもしろくなってきます。そして、突然まゆしぃが殺され、物語が大きく動き出します。そのあとは怒涛の展開。最後まで気が抜けず、目が離せず、毎週毎週が待ち遠しくてたまらない、早い話、中毒になってしまいました。
{/netabare}
アニメのストーリーは、原作ゲームのトゥルールートに当たります。アニメ版では省略されている部分もありますが、おおむね原作に忠実です。特に、トゥルールート突入の瞬間は、アニメ版はゲーム版をかなり忠実に再現してきます。
{netabare}
ゲームの場合は、エンドロールが突然逆回転を始めます。それに対して、アニメの場合はED中にバックの動画が逆回転を始めます。そして、いるはずのない鈴羽から携帯電話がかかってきます。どちらも背筋がゾクっと来るほどの演出です。脱帽です。そして、物語は最大のヤマ場を迎え、感動のフィナーレに突入するのです。
{/netabare}
OP、EDの曲はアニメオリジナルですが、BGMにはゲームから流用している曲がけっこうあります。志倉千代丸さんの音楽ですが、自分的にはけっこうツボにはまりました。
途中で断念して切ってしまわれたあなた。あなたは人生の0.2%は確実に損をしています。悪いことは言いません。今からでもぜひ見ましょう。