りゃむ さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ナ●スの科学力は世界一ィィィ
原作第1、2部を全26話でアニメ化した作品でした。
スタッフの荒木先生へのリスペクトを強く感じる作品だったと思います。
作画が動かない、手抜きなどの悪評を耳にすることがありましたが・・・
たぶん意図してやってるのだと思います。
荒木先生のマンガの魅力というのは、どこに着地するのか分からないストーリーのプロットやいい意味で突拍子もない展開、設定もすばらしいですが、何より“一枚絵のインパクト”にあるんだと思います。
ジョジョ立ちという単語が生まれてしまうほどのただの漫画絵とは一線を画するような画力があるんだと思います。
そしてそれは“躍動感のある静止画”を描けるということなのではないでしょうか。
キーワードはこの“躍動感のある静止画”というところです。
アニメーションとして動かしてしまうよりも、派手さや壮観さがある原作絵・・・ここからたどり着いたのが原作に出来るだけ忠実な静止画、一枚絵を主体としたアニメ作りだったんじゃないでしょうか。
そしてもう一つ。これも原作、ひいては荒木先生の特徴である“仰々しく誇張された説明口調の長台詞”です。
アニメにおいては脚本分野のお話でしょう。
ここにおいても出来るだけ原作に忠実にという意識が本当に良く見て取れました。
そして、中途半端な演技力でこのセリフやナレーションをやってしまってはクドイ、寒い、ダサいになりかねないところを、キャスト陣営も理解してド派手に決めてくれました。
特にディオ、ツェペリ、ジョセフ、シュトロハイム、ワムウなんかは最高でしたね。(どれも有名な声優さんが演じてますが名前はあえて出しませんw)
アニメと原作漫画を別個の作品として捕らえるのではなく、原作ジョジョを読んだ時の印象そのままを映像化しているといったイメージをこのアニメからは感じました。
アニメ化の話を聞いた時、正直「いや・・・無理だろ・・・絶対失敗するって・・・」って思ってました。
多くの人が同じことを思ったに違いないと思います。
ここまですがすがしくてのひら返しで申し訳ないのですが、最終回カーズとの決着シーンでは無意識に拍手しちゃってました。
そして最後の最後まで原作に忠実に第3部への導入部分まで入れて幕引きしてましたね・・・この内容なら期待大です!
(内容的に全部やるなら最低4クールくらいは必要かな?)
しかしながら過去に1度第3部は映像化されてしまっているんですよね・・・
しかし、一つだけ引っかかるのがちょっと過剰反応しすぎなくらいの規制ですかね。
その中でも1番はやはりナチス→ドイツの言い換え部分。
別に放送禁止用語ではないと思うのですけど・・・
ナチスが世界一と断言してしまうことに問題があったのかな??
ジョジョブームが再燃したこと、これはひとえにスタッフ陣がジョジョシリーズの良さをしっかりと伝えきれたことに起因するのだと思いますし、幼いころから原作を読んでいた僕自身も期待値を大きく超えて大満足の作品でした。
ここでまで引き合いに出して、しつこいと思われるかもしれませんが・・・ハンタースタッフさん見習ってください。