退会済のユーザー さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
魔王と勇者の図式にこう切り込むとは
タイトルコールを聞くと、勇者が魔王を討伐するストーリーかなって思っていたのですが、
予想はまったく外れましたね。
魔族と人間が長年にわたって行なってきた戦争に、どうやって2つの種族が円満な終止符を打てるのかと考えていた魔王。
どちらかが勝利してしまうと、どちらかが支配され奴隷並みの扱いと極貧な生活を強いられることになるから。
だから魔王はこの戦争の終着点を争いではなく、お互いの経済を潤し、食糧事情を改善するという方法で解決の糸口を見出す。
そのために自分を討伐に来た勇者も仲間にしてしまう。
もう、この展開が予想できなかっただけに毎回話の続きが気になって仕方がなかったですね。
その後のストーリとして、
最初はこの考え方が理解されずなかなか進展しなかったり、
話が進んでいくと、戦争によって利益、利権を得ていた有力者から妨害を受けたりと前途は多難でした。
戦争シーンもあるにはありますが、話の主となるものは経済の発展と食糧事情の改善に関わる話ですね。
魔王と勇者との関係も面白かった。
お互いに好意を持っていることは分かっているんですが、
特に魔王のヤキモチとデレの部分には、魔王の勇者に対する気持ちがよく出てました。
残念なことは、
最終回でこの戦争の着地点まで描かれていなかったことです。
早足にストーリーを進めるも、序盤で魔王が言っていた結末、未来を見ることが出来ず、心残りな最終回でした。