野菜炒め帝国950円 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
坂本が泣けるからて言うから見たんだけど。ジワッと泣けるかもしれない。(微調整)
死後の世界を舞台に運命に立ち向かう少年少女たちのお話。学園系。全13話。泣き所完備。
泣ける話が見たくて泣けるランクでチョイスした作品。「あの花」が1位なことに一抹の不安を覚えるものの視聴。
結論から言えば、非常に面白い作品。途中までは。
明らかに泣かせに来てるとこではジワッと泣ける。
なんと言っても驚いたのは男キャラの多さ。絵柄を見てどうせ主人公以外ほとんど女性のハーレムタイプだろうと決めつけてたがいい意味で裏切られた。
この世界にいる連中は平たく言えば死んだ人なんだが、それぞれの生前の記憶が重くドラマがある点も素晴らしかった。
しかし意外と笑えるギャグもそれなりにあったので終始重い雰囲気と言うことは無い。むしろ軽いか?
ストーリー展開も実に先が気になるように出来ており面白い。
中盤辺りで1人のメインキャラが成仏するエピソードがあるのだが、これが本当に良く出来ており正直な話、泣けた。
ここで、なるほどメインキャラを成仏させて行く話しなのかと理解してドキドキが止まらなくなった。
そりゃそうだろう。こんないい話を見せられたら期待するなと言うほうが無理と言うもの。
だが、同時に不安にもなる。どう計算してもメインキャラの人数と残り話数が合わないのだ。
どうするつもりなのかと思ってたら驚くほどの力技で纏めてくれた。納得行かないんだけど!どゆことー。
実際ここは難点でもあるのだが、メインキャラが多いせいもあり各キャラの掘り下げがいまいち弱いのだ。
そりゃ13話で、一人一人スポットを当てて丁寧にやれと言うのも酷な話ではあるが、この部分はもったいないと感じた。
もうちょいメインの人数を絞って丁寧にやればどうだったろうか。ものすごい名作が生まれていたか?可能性はあったと思う。素材は一級品だ。
終盤の展開が多少失速したかなと思った点もマイナスか。
特にラスト。主人公の言動にはコーヒー吹いた。そのせいで感動のシーンもどこか冷めた目で見てる自分がいた。
だが、それを差し引いても余韻の残りまくるいい締め方だったと思う。只、寂しさがやたら強く残りはするが。
終盤の展開はそれまでの出来の良さもあってか、やや期待はずれの感もあったが全体として見ると感動出来る良作。
だが、本当に色々惜しい。このテーマで13話は無理があったか。せめてその倍あればかなりの名作になり得ただろうに。