おふとん さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
何気に親も観ていた、世代を超えた名作。
来年(2014年)には劇場公開30周年を迎える本作ですが、今観ても劇中の一部の歌以外は全く古臭さを感じさせない、おそらくいつまでも色褪せることのない名作だと思います。
やはりまず書かなきゃならないのは作画。とにかくもの凄いことになっていて、よくもまあ30年前にこのレベルの映像を作り出したものだとあきれるほどです。
残念すぎたTV版に対する復讐というか怨念というか・・・執念が生み出した作画なのでしょう(笑)
特に注目なのが戦闘シーン。「人型に変形する戦闘機」というバルキリーの設定によって生み出された、スピード感溢れるスカイアクションを基本とするロボットバトル。後に『+』『ZERO』といったOVAに受け継がれてゆく、「その時代時代を超越するハイレベルな作画で魅せる戦闘シーン」の原点をこの劇場版に見ることができます。(TV版第18話にもその片鱗が見えますが)
語り草になっているラストの戦闘シーン、ミンメイの歌にグっと来ます。TV版の気まぐれ我侭ミンメイではこうはいきませんよ。劇場版の、一途に一条君を想い、その想いを拒絶された直後でもなお健気に歌い続けるミンメイだからこそ、心に響いてくるのでしょう。
私の中で最高峰の『劇場版ガンダムⅢ』劇中歌「めぐりあい」に乗って展開されるア・バオア・クー攻防戦に匹敵する名戦闘シーンだと思ってます。
ちょっと軽くなったけどTV版の美味しいところを神作画で楽しめる、120分でサクっと観られる劇場版。
気軽に何度でも観返せるし、劇場版のミンメイの方が好きなので、TV版より愛着のある作品です。
以下余談
私の両親が結婚したばかりの頃、2人でこの映画を観に行っているそうで(当時のカップルが観る映画かこれ?)、劇中歌の「愛・おぼえていますか」は新妻さんには結構タイムリーな歌詞だったようで、今でも母の思い出の曲の一つだそうです。
50過ぎたオバハンがDVDのパッケージを見ながら懐かしそうに語る昔話に、この作品の「時代」を感じさせられたものです。
【投稿履歴】
2013/04/03 初稿
2013/06/17 改稿