かくぽん さんの感想・評価
4.2
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
想像以上の出来だった!
原作未読。最終話が終わってから何かと話題になっていたので自分も視聴してみました。
実を言うとこの作品、1話だけ見て全く設定や世界観が理解できずに切っちゃったんですよね。。
せいぜい設定の深い超能力バトルものって認識だったんで、後から一気にみたらいいや、と・・。
全くもって誤った認識でしたwごめんなさい!
でも内容が難しい(というより説明が少ない)ので
一気に見たことは結果的に正解でした('ω')ノ
・シナリオについて
さすが原作が小説だけあって物語が厚いし深い!
世界の謎が徐々に明かされていく感じも良かったし、
前期(主人公12歳)・中期(14歳)・後期(26歳)と明確に物語が分かれている構成も良かった。
またこの作品にはいわゆる無駄回や、遊び回が存在しない。
全ての回がこの作品の世界観だったり、ストーリーを理解するために必要であり、視聴していてつまらないと感じる回が無かった。
全体的に暗い雰囲気のストーリーで陰鬱な気分にさせられるが、
最近はこの手の作品はほとんどないので、もっとこういう作品が増えればいいのにと切実に思う。
ラストは色々考えさせられた!
最終話を見て思ったことは、本当に怖いものは人間ということ。
作中には卑劣な考え方のバケネズミ、悪鬼やゴウマ、
呪力の影響で醜く進化した生物などの怖いものが
多数登場するが、こんなものは人間に比べれば可愛いものですね...。
最終話でスクイーラの裁判から
無限地獄の刑を執行するまでの流れは本当にぞっとしました。
人間って残酷な生物ですね;;
簡単にまとめると
人間側の主張
人間はバケネズミに対して、自治も認めているし自由を与えているんだから歯向かうな。
都合が悪くなったらコロニーごと皆殺しするからね。
バケネズミ側の主張
そんな常に命を握られ、与えられた自由など真の自由とは言えない。
真の自由を取り戻すために我々は戦うぞ。そのためには手段は選ばない。
こうやってみると、人間が圧倒的鬼畜ですねw
1000年後の世界を描いている本作ですが、
今も昔も人間の本質は変わらないんですね^^;
実はバケネズミの元が人間だったって部分は想像通りでした。
この点だけは4話時点から予想してたんで、そこまでの驚きはなかったです。
てかむしろ、気づかなかった方が
最終話感動できてたんだろーな;;
まあハッピーエンドで一応終わりましたが、個人的にはバッドエンド感は拭えません。
主人公たちには、これから良い未来を築いていってほしいです。
・作画とキャラデザイン
視聴する前から作画崩壊という単語はよく聞いていたので
覚悟はしていましたが、崩壊しているのは5話、8話くらいで
あとは言われているほど酷くはなかったです。
というよりむしろ、一部を除けば作画はかなり良い方だと思うんですが。。。
キャラデザインはかなり好きでした。
特に主人公が可愛すぎました。12歳、14歳、26歳の書き分けが素晴らしい。
・声
かなり名演技揃いだったと思います。
マリアの花澤さんはさすが。
作画崩壊回は絵の動きと声が合ってなさ過ぎて笑いましたがw
・音楽
この作品にはOPがありませんでしたが、16話のマリアの
手紙の朗読をOPっぽくしたのは非常に良かったです。
EDはまずまずといったところ。
言われてるほど名EDとは思いませんでした。
BGMは割かし好きでした。
特に戦闘シーン的な場面で流れるBGMは
唯一陰鬱な気分から逃れられる音楽だったんでw
まとめると、かなりの優秀作で一見の価値あり!
そして絶対に最終話までみよう!