ツバサ〆 さんの感想・評価
4.2
物語 : 5.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
滅び行く世界…死に怯えるロボットと永遠の命に苦しむロボットの感動ストーリー
第一話からいきなり、キャシャーンと言うロボット(主人公)が「ルナ」という生と死を与える力を持つ少女を殺してしまうシーンから始まる。
自分も始め見たときは、「え!」でした。
でも、だんだん見ると、結構話が繋がってきます。
自分的には、ホームページでキャラクター紹介をアニメ見る前に確認しておくとこのアニメをより良く楽しめると思います。
それはさておき、このルナを殺した事によってルナの中にあった死が全世界に漏れ出して、ロボットたちはその長い年月を経て、「滅び」が進む荒廃した世界になってしまう。
「滅び」というと抽象的で、まぁ、簡単に言うと、ロボットが錆びて壊れて行く感じですね。
そして、キャシャーンはルナを殺した事で、永遠の命(不死)を手に入れる。
でも、殺害には裏があり、ブライキング・ボスと言うロボットの帝王がキャシャーンともう2つに殺害命令を出した。
理由としては、支配者はこの世には2人もいらないから…
理由としては単純で一番憎むべき存在ですよね〜
不死を持ったキャシャーンはルナを殺した記憶が思い出せなくて、前半のストーリーでは、キャシャーン自身が何のために生まれ、何のために戦い、何のためにルナを殺したのかが分からないまま、旅をしていた。
各話を見ていて、常「分からない」っていう言葉を一回は使っていた気がする(笑)
「滅び」行く世界に変わってしまい、ロボットたちは何があっても生きたいと言う気持ちになり、キャシャーンを殺せば永遠の命が手に入ると言う噂を聞き、キャシャーンと出会ったロボットたちはキャシャーンと戦うようになる。
これって矛盾してますよね? 不死の力を持ったキャシャーンがどんなに傷ついても再生するから殺せないですよね(笑)
「滅び」によってロボットたちの知力も荒んでいるんでしょうね。
これによって不死を持ったキャシャーンは戦うだけの存在となってしまい、より自分が何のために戦うのか見出せなくなってしまう。
前半のストーリーで、「滅び」がやってきても、自分が生きている証があると言う女ロボットたちにキャシャーンが出会う。
・ソフィータ
・リズベル
・ジャニス
実際に三人共、とても良いキャラで、他のロボットと違い、永遠の命を求めないロボットで、キャシャーンも3人と出会って行く事で、命の大切さや、大切な人、生きている意味が少しずつわかっていく。
ソフィータは戦うことで自分自身がその間だけ生きていると感じるそれに、戦うことでしか自身の気持ちを伝えれない。
リズベルの目的は塔を完成させて、そこに鐘を付けて、全世界に届くような、美しい音色をロボットたちに伝え、「滅び」の中でも、生きているという意識を伝えたかった。
ジャニスは歌うことでロボットたちの滅びへの恐怖を一時停めることができる。彼女は戦うことを望まず、歌によってロボットたちを癒そうとする。
このジャニスの歌は後半の話の悲しい時に流れるようになり、この歌を聞くと、より泣けてきますね。
本当にいい曲なので、是非オススメします!
この3人を見ていると、この世界で生きる価値観っていうのが伝わりますね〜
あと、ヒロイン的な存在であるリューズがまた素晴らしい女ロボットなんですよ!
初めはルナを殺したキャシャーンのせいで、滅びが始まり、彼女の姉がそれによって死んでしまう。
そして、リューズは復讐を誓い、キャシャーンを狙ってみるが、彼と接触するうちに、キャシャーン自身にも、罪悪感と責任感を感じ、リューズ自身も戸惑うが、キャシャーンにはルナを思い出す責任があり、それまで死ぬのは許さないと決断。それ以降、行動を共にするようになる。
行動を共にするうちに、キャシャーンのロボットに対する優しさ、不死への苦しみを理解し、好かれるようになる。
リューズもね、最初は冷徹な感じだったけど、後半では自分が生きる意味がわかり、優しい性格になり、とても可愛いらしかったです
後半ではすごく盛り上がって、ルナの本当の正体とかが明らかになるので、見る価値がありますね。
やっぱり、このストーリーは「生」と「死」に対するロボットのいろんな感情が表現されて、「死」が待っていても、今を生きる喜びの重要さと生きる勇気を与えるストーリーになっています。
時間があったら、是非ご覧になって見てください。