退会済のユーザー さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
やっぱり笹本祐一は面白い、ということを再確認出来る作品
作画や演出もその他のアニメと比較しても素晴らしいですが、何と言ってもこの作品の肝は、原作者である笹本祐一作品が御茶の間のTVで観れる!ということでしょう。
OPテーマが歌が下手すぎて思わずTV機器のOFFボタンに手がかかってしまいますが、ここは笹本祐一を信じて踏み止まる努力を御願い致します。
これを超えたその先には、正に笹本祐一作品と言わざるを得ない、めくるめくSF世界が広がっています。
物語は流石笹本先生と言わざるを得ません。
芸風も30年弱前と殆どブレて無い、あの燃える艦隊戦を観ることが出来ます。
そこかしこに溢れるSFロマン。
そしてファンサービスでしょうか?
『銀河帝国』とか『第7艦隊』『電子戦』『転換炉』とか、旧作に出て来た固有名詞がそこかしこに・・・。
今作で始めて笹本祐一作品に触れるファンも沢山いるでしょう。
でも変なタイトルや下手っぴなOPテーマで逃げないで下さい。
頑張って観ていけば、笹本祐一という素晴らしいSF作家がこの世にいたんだ、ということを知ることが出来るでしょう。
そして往年の笹本祐一ファンであれば、笹本祐一健在であることを最確認出来ます。
ともかく、食わず嫌いしないで下さい。
あなたはこんな面白いものを知らないで、人生色々損をしていますよ!
★本作を観るに至った経緯
私は獅子王に笹本先生が連載していた頃からのいわゆる『往年のファン』ですが、最も氏の作品を愛読していた時代は30年弱も前になります。
年代にすると80年台。
当時の作品を読むと、未だ電話が黒電話だったり、JRじゃなくて国鉄が走ってたりします。
その往年のファンも年を経るにつれ、氏の作品の持つ御都合主義的展開とフィクションに対する飽きが大きくなり、20台前半を境に殆ど笹本作品を読まなくなってしまいました。
それから十数年。
最近では時々Webで見かける程度のファンとなり、単なる『昔のファン』になっておりました。
本作の原作である『ミニスカ宇宙海賊』も、そのタイトルや主題歌から、とてもライト路線で売ってきたなという印象を持ち、「先生何やってんだよ」程度の感想しか抱けませんでした。
SF作家が萌えアニメに走ったのか?と。
しかし、最近笹本先生の代表作『ARIEL』が完結したことを聞き「昔取った杵柄に終止符を打とう」と思い立ち、これを読み始めました。
するとどうでしょう!
昔夢中になった作品に、今でも夢中になれるではありませんか!?
・・・話が横道に逸れましたが、話を戻しますと、『ARIEL』読了後、改めて食わず嫌いしていた本作を観ようと思った次第です。
そして『モーレツ宇宙海賊』を観て再確認しました。
笹本祐一は健在であると!
そしてこれを機に、TVアニメ化を果たせなかった、氏の代表作である『ARIEL』が観てみたい、と思った次第です。
勿論、鈴木雅久キャラクター・メカニカルデザインで!
長文&本作と関係無い作者への思い入れが表に出てしまったことをお詫び致します。
でもやっぱり笹本祐一作品は最高だ!