h02dvvd さんの感想・評価
4.3
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
キャラ萌え日常アニメだと思って観るのがよし
【萌え】★★★★☆ 【シリアス】★☆☆☆☆
【ヒューマンドラマ】★☆☆☆☆ 【アカデミック】☆☆☆☆☆
【ギャグ】★★★★☆ 【演出】☆☆☆☆☆
このアニメを三話まで観た時点での私の評価は
「キャラは可愛いがテンポが悪くギャグも面白くない、これはちょっと……」
というものでした。
最後まで見終えた今、このアニメはなぜか私のお気に入り棚へ放り込まれております。
近いのは「WORKING!!」かな?「WORKING!!」もオススメです。ってキルミーをわざわざ観る人なら既に「WORKING!!」も観てますかね。
・キャラ設定が命
「WORKING!!」も「キルミーベイベー」もキャラ設定一本で物語を引っ張っている印象を受けます。キャラクターというブロックをかちかち組み合わせて一つの流れを作る工程、つまりキャラクター同士の掛け合いを楽しむアニメです。
さて、「WORKING!!」には主要キャラだけでも七人います。七種類もブロックがあれば組み合わせ方も自由自在。バラエティー溢れるギャグがお目にかかれます。
では、ブロックの種類が三種類しかなかったら?
・深刻な素材不足
「キルミーベイベー」の登場人物は、公式サイトによれば四人です。(「没キャラ」はその名の通りほとんど登場しません。よって実質三人)ここまで来ると、キャラ設定で引っ張るアニメとしては避けられない問題が浮上してきます。
「ギャグがワンパターン」
「キルミーベイベー」のネタの恐らく半分くらいは「やすなが煽ってソーニャがキレるオチ」です。これでは、まあ、初見で最初の数話飽きるのは仕方がないだろうなあと。
しかし!このアニメの魅力はまさにここにあります!やすながソーニャにボコられないキルミーなどキルミーではありません。
・一種の様式美、になっちゃうのか
オチが分かっていても面白いのがこの作品の不思議なところで、ただ面白いと言っても「笑える」とかではなく「ニヤニヤする」という感じなので様式美になっちゃうのかなあ。やすなの煽り方は素直に笑えるところもあるのですが、全体から見ればそのようにギャグとしてよく出来ている部分はわずかでして。
・変化球を混ぜてワンパターンをごまかす
そうなるとこれはもはや、「どのようにしてワンパターンを面白く見せるか」というところにまで行き着いてしまうのではないか……と思った次第。これは音楽にとても似てるところがあるなーとなんとなく思いました。というか、もしかしてキルミーベイベーはミニマル・ミュージックなんじゃないか。
基本は「やすながボコられる」。そこに「あぎりさんを投入してトーンダウン」とか「ソーニャちゃんがかわいい」とか「やすなの煽り方が面白い」とかいった変化球を混ぜることでより味わい深く……みたいな。よく分からん。
面白いのは確かです。が、何が面白いのかと言われると答えに窮するこの作品。面白さが複合的なのかもしれないですね。
「ギャグがたまに面白い」×「キャラクターがかわいい」×「やすながボコられるのがそもそも面白い」=「キルミーベイベー」
こうかな?
・ギャグ以外は素直に高水準
追記みたいな書き方になってしまいましたが、作画・音楽・声優ともに安定感バツグンです。OP・ED曲はキャッチーかつ微妙にクレイジー(OPはちょっと変拍子)でキルミーの雰囲気に見事にマッチしています。各話の最後に流れる曲もいいですね。
声優で特筆すべきはやはりやすな役の赤崎千夏さん。あのハイテンションを維持できるのはさすがプロ。