ローズ さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
このレビューは淡白なのです。ささみだけに・・・。
家に引き籠って何をするにも兄任せにしていた月読鎖々美(つくよみ ささみ)。
学校の教員である兄の月読神臣(つくよみ かみおみ)が学校に行っている間の行動を監視するために「お兄ちゃん監視ツール」というプログラムを作って外部の情報を入手していた。
何事に対しても「がんばらない」鎖々美であったが、母や兄、邪神(やがみ)三姉妹(つるぎ・かがみ・たま)と関わる事によって、引き籠りの世界から外の世界へ行く事となる。
この作品には、『古事記』『日本書紀』などの日本の古代神話が関わってきます。
鎖々美には「最高神の力」を持っていると表現されていました。
最高神と聞いて、自分の空っぽの頭をフル回転させて色々と考えてみましたが、「天照大御神(アマテラスオオミカミ)」または「大国主命(オオクニヌシノミコト)」のどちらかが該当するかなあと考えました。
裏付けのために少し調べましたが、伊弉諾(イザナギ)・伊弉冉(イザナギ)の左目から天照大御神、右目から月読命(つくよみのみこと)が生まれているので、このあたりが関係しているように思えます。
月読鎖々美の名字から月読命が連想できますね。
天照大御神が天岩戸(アマノイワト)に隠れている状態と鎖々美の引き籠りと関連付けができるのかと思ったのですが、そうなると天照大御神=鎖々美となってしまいます。
しかし、作中には鎖々美が邪神三姉妹の長女・つるぎから「最高神の力」を譲られたという表現があります。
名字や「最高神の力」を譲られたという事を総合して考えてみると、天照大御神(=つるぎ)から月読命(=鎖々美)に力を譲渡されたのかなあと考えてみました。
邪神三姉妹の名前「つるぎ・かがみ・たま」、これは三種の神器「天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)・八咫鏡(やたのかがみ)・八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」からつけられています。
天皇家に代々伝わる三種の神器ですが、安徳天皇の入水や南北朝時代など色々な事象があったことを考えると現在の神器がいつの時代の物かは確定できません。
調べようとしても皇族の一部の人しか見る事ができない代物なので、外部の人間からは推測することしかできないです。
日本の神話をベースに作られている作品という事やシャフトの演出なども含めて、内容を理解する事はかなり難しいと考えます。
(自分もよく分かっていません^^;)
簡単・単純に作品を楽しみたい人にとってはハードルが高い作品です。
ただし、この作品を通じて日本の神話の記述がある『古事記』『日本書紀』などに興味を持っていただけたら成功なのだと個人的に思います。
『古事記』『日本書紀』だったら学校の図書館でも置いてある気がします。
(学校の図書館によって差があるので断定できません)
日本古代史や神道に興味を持った人には読むことをおススメできるのですが、読まなくても日常生活に支障をきたす事は全くありません。
何でも知っているように偉そうにレビューを書きましたが、『古事記』『日本書紀』の内容をほとんど覚えていません。
(最初に淡路島から日本列島ができた事や日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が草薙の剣(くさなぎのつるぎ)を使った事ぐらいしか記憶に残っていませんでしたw)
受験の時に日本史を選択しましたが、内容を調べるのは大学の講座レベルです。
ただし、『古事記』の制作過程について、稗田阿礼(ひえだ の あれ)が暗唱して太安万呂(おお の やすまろ)が記述したという事は入試レベルなので、日本史を受験の時に選択する人にとっては日本史に興味を持つキッカケとなるかもしれません。
以上、「ささみさん@がんばらない」を使った日本史選択の勧誘でした^^;
OP曲
「Alterration」
作詞・作曲・編曲・歌 ZAQ
ノリの良いロック調の曲。声の抑揚が上手だなあという印象を持ちました。
ED曲
「浸透圧シンフォニー」
作詞・作曲・編曲 前山田健一
歌 月読鎖々美(阿澄佳奈)
まともに歌うつもりが無いですねw
そういう所を面白がる事ができるかどうかが問題になりそうです。
作中のキャラを活かしているので、個人的には好きなグダグダ感なのですが^^;
自分は調べる事に疲れたので、これからもクレーンゲームのアームの並みに「ローズさん@がんばらない」という認識でお願いします。