るぅるぅ さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
テンペストに始まり終わる物語
妹・不破愛花の不条理な死が許せない主人公・不破真広が真相の追究しついでに世界を救ってやると豪語する。
もう一人の主人公・滝川吉野。不破真広と相反し穏やかな物腰の中に芯の強さから真広に巻き込まれてゆく渦中の果てには何があるのか。
どちらを主人公として観るかで好き嫌いがでるアニメです。
私は真広として観ていました。
愛花の真相に辿り着くまでが観ていて辛いですね。
{netabare} 吉野と葉風の {/netabare}ラブコメ要素が多く進展しない展開が中だるみするが、{netabare}吉野の愛花を想う気持ちによって涙するシーン {/netabare}心情を表す上で必要ですが、何か薄いと感じてしまう。
2クール後半は、吉野の視点で見せるところが多く、真広の心情{netabare} 気づかない恋心だけでは{/netabare}
物足りないですね。
それでも価値観は違う彼らの心根は同じであり愛花の真相をしった反応は、とても良かった。 彼らを理解している愛花の想いと愛花を理解している彼らの感情を抑える憤怒は好きなシーンです。
最終話の見解・感想を綴ります(不満点の為、好きな方は読まない方が良いです)。
{netabare}シェイクスピアの引用により愛花の真相後は、展開が読める為かなり微妙でした。
特に羽村の巨大な絶園の剣、あのシーンは強引すぎます!
愛花の回想による「人と人の気持ちが重なる場所に生まれるささやかな光」で羽村覚醒とかいらないです。魔法使いと人との想いを表現しているつもりですが、魔法使いは人を殺さず計画を遂行する真広案を実行しただけに過ぎないです。
なら羽村が命を削るぐらいの重みで剣をだした方が、まだ無難です。愛花ほどの力がないんだから、それぐらいの根性描写があっても良いです。
人類の救いという描写が軽すぎるのです。
最後に始まりの樹が壊滅すると、何事もなかった日常へ戻るわけですが、あれだけ世界を支配し強制的に治安を維持していた樹が消えてその背景が無いとか可笑しすぎます。
そしてはじめりの樹に捧げた供物、あれは胡蝶の夢として消えた と考えるべきなのかもしれませんが、はじまりの樹の目的は「倒すべきものとして作られた、人類への試練」なら、それを壊した人類は衰退するべきのEDがあって良かったはずです。
科学が衰退した時代に戻るぐらいべきです。
ただ、全ての真相を知っていた愛花の存在理由が気になりますね。「私が死ぬことによってあなたが"はじまりの樹"を倒す決断を下すことになったんでしょう?」 と、未来を予知できた彼女は何度この世界を生きたのか想像すると悲しかったですね。 決して生き返ることはない存在意義も納得できた点は良かったです。 {/netabare}
真広視点で観た私には物足り無さがありましたが、愛花の真相に引き込まれる展開は観て損は無いです。
愛花の為に作られたアニメといえます。
シリアスな展開にそぐわない的外れなキャラがいたり、笑える部分もあり、ミステリーに織り交ぜたラブコメが好きな方は観てください。