りく さんの感想・評価

4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態：観終わった

恋愛・コメディ・シリアスがバランスよく詰まっている青春モノ

ラノベ原作の青春アニメ。個性的すぎる面々が集まるさくら荘でのドタバタラブコメディですね。

　全体を通して結構楽しんで見る事ができました。とにかくどのキャラクターも非常に個性的で活き活きとしていましたよね。
　主人公の空太に関しては、キャラというより声優さんの熱すぎる演技がとても印象に残っています。ハイテンションなツッコミ、熱弁シーンなど、常に全力で演じていて楽しませてもらいましたｗ
キャラそのものについては、やはりましろに八つ当たりする展開が多すぎるかなぁと感じました。挫折しまくる高校生としてなかなかリアルなキャラクター像ではありますが、アニメで客観的に見てるとあんまり共感はできませんね。
　次にましろ。初登場時は本当になーんにも出来ない子で、「いくらラノベのキャラでもこれはなぁ……」と引いていたんですが、物語が進むにつれて成長し、恋を知り、面白おかしい一面も見えてきて好感が持てました。ぜひともいつの日かプランCを実行してもらいたいですｗ
　そして七海。さくら荘のメンツの中ではかなり一般人的なポジションにいますが、時々暴走しちゃうのが可愛らしかったです。優しくて努力家で健気で、とてもいい子なんですが何かと報われませんね……
（´；ω；｀）ｳｯ
　個人的に一番好きだったのは龍之介とリタのコンビですね。超積極的なリタと、逃げ回りつつも少しずつ嫌がらなくなってきているツンデレドラゴンのやり取りはニヤニヤしながら見る事ができましたｗ
メイドちゃんも癒しキャラとして存在感抜群でしたね。ぜひとも1人……１体……１匹？欲しいです。

　ストーリーは天才と凡人が対比されつつ進んでいきました。自分ではなくましろ目当てでゲーム制作をすることになり、現実を見せつけられた空太。知らぬ間に周囲の人々を絶望させてしまうましろ。夢に向かって努力を積み重ねるもことごとく実らない七海。想いを寄せる美咲に肩を並べられない仁。この４人の苦悩がメインとなり、ラブコメしてたかと思ったらしっかりとシリアスな場面に切り替わるというリズム感が魅力的でした。
　しかし、卒業式は最悪でしたね。生徒たちが共感してくれてたから結果的にはギリギリOKなのかもしれませんが、みんなの思い出となるべき卒業式を私物化してメチャクチャにするっていうのは本当にダメです。こういう自分勝手な行動は大嫌いなので、青春モノだろうと許容できませんでした。

　最終回はお別れもあって少々しんみりとしつつも、キスしたり（しようとしたりｗ）、新入生が入ってきたり、美咲が隣に引っ越してきたりして、ワイワイガヤガヤとしたさくら荘っぽさが出ていて良かったと思います。
　シリアス分も十分な青春ドタバタラブコメディとして楽しめました。２期があったらぜひ見たいと思います。