おふとん さんの感想・評価

4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態：観終わった

ちょっとだけ子供の頃に戻れた気がした、ぼくのせんしゃアニメ。

次回が楽しみで1週間待ちきれない・・・そんなアニメに出会ったのは久しぶりでした。
至ってシンプルな王道スポ根アニメでしたが、シンプルで王道故に完成度は高く、
とても安心して観られた気がします。また、戦車の知識が無い人でも問題なく楽しめると思います。

この作品でまず語るべきはやっぱり戦車戦の作画・内容のクオリティの高さでしょう。
戦車の作画は全編通して素晴らしい出来でしたが、特に11・12話はカメラワークも含めて圧巻で、
感動さえ覚えました。（人物の作画が少し乱れた回がありましたけど）
内容的にも、絶望的なレベルで優勢な敵校を、「勇気」と「友情」と「根性」と何といっても「戦術」
を駆使して倒してゆく爽快感が味わえます。

先にも述べましたがストーリーは本当にベタなぐらいの王道、序盤から何となく結末が想像つく。
中盤で明らかになる「とある事情」で結末は確定。物語としては先の展開が楽に読めるのですが、
試合の展開が全く読めない。どちらが勝つか分っていても、そこに至る過程で手に汗握るのです。

次回放送を待つ間に、某掲示板にいって戦術を考察したり試合展開予測で激論を交わしたり、
翻訳サイトで海外の方々の予想を読んだり、ニ○ニコ動画でMAD動画を観たり・・・
アニメ本編以外のところでも本当に楽しませてもらえたことに感謝したいです。

で、気が付けば夢中で放送を観ながら、歳甲斐もなく汗ばんだ拳でガッツポーズとかしてる自分
が恥ずかしくもあり、色んなことに夢中になれた無邪気だった少年時代に一時でも戻れたようで
妙に嬉しくもあり、大袈裟にいえばアニメを観始まった頃のお子様的感覚がフラッシュバック（笑）

お子様的感覚で例えれば「戦う機械かっけー、女の子かわかっこいい、強い敵倒してすげぇーぜ!」
ってだけの作品なんだと思います。ストーリーなんて有って無いようなもの、本当に子供騙し。
でも子供がアニメ観る視点って当然ですがそういうお子様的感覚であって、ストーリーの深さとか
キャラの心理描写とかあまり気にしてないですよね。兵器で闘争けしからん!とか思ってもいない。

何が言いたいかというと、上記のお子様的感覚の部分のみに特化して「大きなお友達」向けに、
その視聴に耐えるようにとことんクオリティーを追求して高めたのが本作品なのではないかと・・・
少なくとも制作側はそういう感覚で楽しんで作ってるように私は思えました。であれば観る側も、
ちょっとの間だけでいいので大人視点を外して子供の頃の感覚で観てみてはどうでしょうか？


最終回、全く想像通りの何のひねりもない平凡な結末にも、大きな満足感と謎の達成感でモニターが
歪んで画面がみづらかったのは、上手く言えませんがきっとそういうことなんだろうと思っています。


【投稿履歴】
2013/03/29　初稿
2013/06/11　改稿