りゃむ さんの感想・評価

3.8
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態：観終わった

挑戦と限界

第1期ではその手法の目新しさ、声優に芸人のような事をさせる、ニコニコ動画に公式配信しそのコメントを本編に活用するなどの“アニメでやるバラエティ番組”みたいな手法で話題をさらったgdgd妖精sでした。

そして低予算ながら2期制作までこぎつけました。

その2期・・・個人的にはやや失速したんじゃないかと思います。
まずＭＭＤを主体として制作することによって、いわゆる作画崩壊はないに等しいのですが、毎回同じ背景の使いまわしです。

すると、アニメ視聴者にとって醍醐味の一つである大なり小なり存在して欲しいストーリーというのが生み出しづらいという弊害があります。
これに関しては“タイムマシン”演出を利用してどうにか頑張ろうとする姿勢が見られました。

そしてもう一つ・・・これもほとんど画面の絵が同じなわけですからどれだけネタを頑張ったところでマンネリ化するのは必至です。
飽きられないために2期ではパロディネタを多く配し“やっちまった感”で乗り切るという手法をとりました。

おなじく“やっちまった感”という意味でピク役三森すずこさんの父親すらネタにしてました。

極めつけは公式が2次制作を認め、“エンディング映像を視聴者に作らせる”という冒険もやってのけました。
これは気軽に扱えるＭＭＤの強みであり、視聴者参加型のアニメとしてすごく面白かったとも思えます。

しかしこのような内容では
パロディネタは元ネタを知っている人、ピク父ネタは声優にそれなりに興味が有る人、ＥＤではニコニコ動画利用者などなど視聴者を限りなく限定してしまうような作品になってしまいました。

飽きられないために挑戦した手法も一部の視聴者にはすごくツボだったでしょうが、決して一般うけはしなかったでしょう。

個人的にはその一部の視聴者に入ることが出来てすごく楽しめたのですが、もし3期をやる場合はこのままだと尻すぼみしてしまうだろうなという危険もあるような気がします。