ヴァルターゼ さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
やっぱり観ない事にはわからんね~
最初は、単純に萌え✕ミリタリーで「うぽって!!」か、「ストパン」的な感じなのかなと思って否定的な感情が先行して観ていませんでした。ストパンあまり好きじゃないんですよね。
見始めたら、近年稀にみる面白さだった。
まず、この作品は万人に受けるものでは無いと思う。
ガチのミリオタが好む物では無いとも思う。
ライトなミリオタと、男性アニオタが楽しめる。
それは、ツッコミどころ満載の世界観設定にあると思う。
戦車をスポーツとして扱う「戦車道」
乙女が嗜む「戦車」「戦車道」
実弾使用から戦車内部を保護する謎カーボン
空母甲板上で生活する学園艦etc
本当に色々あるが、コレさえギャグとして受容出来れば、後は大真面目に「スポーツ」をやっている物語である。
ストーリーだけみれば、寄せ集めの弱小チームを主人公が仲間達とともにまとめあげ、強豪チームを戦術で倒していく王道のスポ根物になっている。だから展開が熱い!
王道のスポ根に「戦車」という奇抜さと、テンポの良い展開、監督の独特のギャグでシリアスの中にコミカルを追加したことで、非常に面白い話になっている。
ミリタリーに関しては、ぶっ飛んだ設定を除けば、ニワカの目からは戦車の作画、描写は丁寧に作られてると感じた。
演出は魅せ方が上手いなぁ~と思った。
時間掛けた分、最終話は素晴らしいと思います。
最終2話遅れたが、あの出来ならそれは遅れて仕方ないと思う。ヌルヌル動きすぎww
ここまで書いてきて、僕はガルパンは大好きなのですが、ストパンはあまり好きではないです。
個人的な考察ですが、同じ萌えミリタリー物で、ストパンとガルパンの違いとして、「戦争」か「スポーツ」が最大の違いだと思います。
ストパンは「戦争」を扱う以上それに関わる、ウィッチ等のぶっ飛んだ世界観設定を深く掘り下げる必要があり、そこで萎えたんだろう。女の子があの格好で戦争やるのどうなの?って感じで正気になってしまうんだと思う。
ガルパンは「スポーツ」に落とし込むことで、世界観設定を無視してその「スポーツ」描写に重点を置くことが出来て、単純に楽しめたのではないかと思ってる。
戦車かっけぇー的な感じだけで突っ走れた。
この違いが、微妙にあって好き嫌いに繋がってるんだと思うんですが、僕みたいにストパン駄目で、ガルパンいけるって人はどれくらい居るんでしょうねw
それにしてもホントに終わるのが寂しいと、久々に思った作品でした。
最後に英国擲弾兵連隊行進曲を採用した音響さん。
(これが流れた瞬間、この作品が大好きになりました)
マウス、ドイツ装甲師団の雄姿を魅せてくれた制作スタッフ
(あの登場シーンは絶望より感涙の涙でした)
三ヶ月遅れてしまったけど、こんなに面白い作品を作り上げた水島監督以下、スタッフの皆さん、ありがとう。