. さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
待ち合わせに遅れてきた人が居たら、走って迎えに行くのが貴方でしょう?
「待たないで。まだ、諦めないで。貴方の恋は走って掴むの!さぁ、勇気を出してあの人に逢いに行くよ!」
冒頭の言葉を恋する貴女に贈ります。
号泣は出来ないけれど、ホロっと出来て、青春時代の甘酸っぱい思い出を思い出せる・・・。そんな素敵な作品です。
2006年公開の作品。原作は筒井康隆さんによる1967年!の作品です。実写版”時をかける少女”の20年後との設定になっています。なのでこの作品のヒロインは2代目”時をかける少女”って事になります。
東京の下町の高校に通うヒロイン”紺野真琴”さん。髪型はショートで言葉遣いも荒っぽい。男の子とキャッチボールをして遊んだりする、とってもボーイッシュな女の子。声優さんの声は変わってるな~。子供っぽいって言うのかな。でも、独特で忘れられない声。うん、良いんじゃないかな。
彼女にはクラスメートの”間宮千昭”君、”津田功介”君と言う2人の男の子の友達が居ます。友達って言うか、悪友かな。気心が知れてて、いつでも3人で連んでる。
”間宮千昭”君はちょい悪でイケメン。声優さんがいいな。すっごく良い声。これは女の子はキュンとしちゃう声じゃないかな。うん、私もキュンとなった(笑)。
”津田功介”君は頭が良くて、男らしくてカッコ良い。こちらの声優さんも素敵だな。声に張りがあって素敵。またしてもキュンとなった(笑)。
ヒロインの”紺野真琴”さんは、ある日時間を跳躍する「タイムリープ」っていう能力を身につけちゃう。
理科の実験室でね、誰かが落としたクルミ?みたいな物に倒れた拍子に触れてしまうんだけど、どうやらそのクルミ?に触れると、タイムリープの能力を身につけることが出来るみたい。
これすごいんだよ、時間を飛び越えて過去に戻ることが出来ちゃう。あ、でもなんか力を使うためには、思いっきり走って、その後にジャンプしないとダメらしい。疲れる能力だよね・・・。
最初はその能力に驚いていた彼女だけど、だんだんと使い方を覚えて、色々な事に使っちゃうんだよね。
妹に食べられちゃったプリンを、食べられる前の時間に戻って自分が食べたりとか、テストの答えを見てから過去に戻り、またテストを受け直すとかね! うん、まぁ可愛いよね、こんな使い方なら。
あ、それから彼女は照れ屋さんなのかな? 今の時間を壊したく無い? せっかくの恋の告白も、やっぱりタイムリープの力で無かった事にしちゃうんだよね。勿体無い・・・。
でも彼女はある日重要な事に気がついちゃう! そう、この力は有限だったんだよ。使える回数に制限があるの!
物語はある事故をきっかけに急展開していきます。
主人公の”紺野真琴”さんが遭う筈だった事故。だけどタイムリープの力でその事故は回避され、何事もなく過ごしていた彼女。でも、彼女が気軽に使った何回目かのタイムリープのせいで、その事故が起きる筈だった日・時間に自分では無い大切な人が事故の危険な目に!
”紺野真琴”さんは焦ります。こういう時こそ、タイムリープの力を使うべき時だよね! あれ、でも使える回数が・・・・。うわ、無駄遣いし過ぎちゃったんだ・・・。
誰か助けて! その事故を止めて! 時間を止めて! とまれ! とまれぇぇぇぇぇぇ~!
この事故をきっかけに、彼女は真実を知ります。どうして自分がタイムリープが出来るのか(あ、例のクルミ?の事ね)。誰がクルミ?を落としたのか。そうして真実を知った彼女は、ある人に対する自分の本当の気持ちに気がつきます。そうか、私は・・・・。恋をしていたんだ。
時間は無情ですね。気がついた時にはもう遅い。全てが無情に過ぎて行きます。彼女が自分の気持ちに気がついた時、その人はもう手が届かない場所に行ってしまっていた・・・。
あの時思いを口にしていれば、その思いは届いたかもしれない。あの時目を背けずにキチンと向かい合っていたなら、その恋は実ったかも知れない。
普通の人の恋って、こういう苦い経験が時間をかけて、いつか甘酸っぱい思い出になっていくんですよね
でも本作品は夢のあるアニメです。そんな辛気くさい後味悪い思いはさせませんよ! みんなの夢をいっぱい乗せて、みんなの代わりにその思いを伝えてくれます。
ヒロインの”紺野真琴”さんは走ります。やっぱり自分の気持ちに正直でなくちゃね! 結果はどうあれ、キチンと恋に向き合うよ。だからあの人に逢いに行くよ!
思いを乗せてさぁ走り出すよ。さぁ、「いっけぇぇぇぇぇぇぇ!」
~例によってどうでも良いおまけ~
冒頭でも書いてますけど、ヒロインの”紺野真琴”さんが2代目時かけ少女って事は1代目は誰よ?って事になりますよね。原作を読んで居る人は実は登場人物の名前だけで解ってしまうのですけど、読んで居ない人の為にヒントを。
”紺野真琴”さんが慕う”魔女おばさん”。なんで魔女で、どうして彼女は”紺野真琴”さんのタイムリープの能力に理解があるんだろう?普通、そんな荒唐無稽なお話、誰も信じませんよね! あ、でも後半の魔女おばさんと紺野真琴さんが部屋で話すシーン。ここで画面は本棚のとある写真をアップで写します。これは若かりし日の魔女おばさん。この写真の絵柄をよっく覚えて、後はamazonで”時をかける少女 〈新装版〉”を検索して下さい。これが答えです。