ごるぶろ さんの感想・評価
3.5
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
問題提起する作品
巨大ロボットが地球を救うという作品ながら、
中身は現代社会の問題を哲学的に捉えた、
アンチヒーローものとも言える作品。
地球を救うという指名を半ば強制的に押し付けられた少年達
戦わなければ地球は滅亡し、
戦えば搭乗者は必ず死ななければならない。
さらに敵とも言える相手が自分たちと同じ境遇の、
異世界の人類というまさに八方塞がりのような設定。
しかし、これこそ現代社会が抱える問題への、
問題提起だと考えられる。
つまり、対異世界人との戦いにおいては
「1集団の為に他を犠牲にする事」
少年達を犠牲にし、地球を救う行為においては、一般的に
「多数幸福論」ともいう、多くの幸福のために少数の犠牲は
やむなしかという哲学的問題。
さらに、話の主軸に少年達の思春期ならではの、
悩みも含まれており、多くの事に考えさせられる。
結果作品として一つのゴールが用意されてはいるが、
内包する問題に明瞭な答えを持つものでなく、
個人の主義、主張に基づき思考させる事を目的とした、
問題提起作品という位置づけだと考える。