退会済のユーザー さんの感想・評価
3.9
物語 : 5.0
作画 : 3.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
割れたリンゴ
面白かったです。
この作品は、12歳編、14歳編、26歳編の三部に分かれたいます。序盤は、見続けるのがかなり苦労しました。情報量が多い割に、安定しない作画、何より何が起こってるかすらわかりにくいという、みるのをやめさせる要素が、これでもかというほどあります。僕は、世界観すらぼんやりとしかわからなかったので。毎回、解説を読む必要がありました。原作は、未読でしたから。作画も、序盤こそ不安定で動きもなんだかカクカクしてるし、顔のアップが多用されて見にくいですが、終盤はよくなってくるので、作画では見るのをやめないでほしいと思います。
12歳編は、この世界観の理解とその違和感を楽しむ話です。ここは、けっこうしっかり理解しておかないとこの物語の魅力を半減させることになります。そもそも魅力に感じなくなるかもしれないですね。
14歳編の幕開けの様相は、タイトルとは違う意味で新世界でした。ここから、物語の出発になります。ここは、この世界の人間がどのようなものなのか、どのような状況なのかをまざまざと見せつけられ、実感する話です。ここは、ひたすら理不尽でした。
そして、26歳編ここから、いよいよ面白くなってきます。これまでの話を、とくに12歳編の話がカギでした。
全体的にシリアスでしたが、話が面白いです。終幕の形は、アニメとしてはいささか地味でしたが、そこに至るまでの過程がおもしろいし、それでいて純粋に楽しめるだけの話でもありません。
{netabare} 主人公の特別さは、アニメではわかりにくいですが最初から見ていれば、明白だったのかもしれません。結末に、用意された策略はこの世界観を、人間の価値観をかなり含んでいるように思えます。大人になってからの覚は、子供のころとは別人ですごく頼りがいがありましたね。それもあってか、さきが瞬の声を聞いて解決するより、覚に何とかしてほしかったというのが、個人的な不満です。死人に口なしですよ。ああいう形で、出すのは14歳編の価値を、少し貶めているような気がしなくもありません。おそらく、僕だけでしょうが。悪鬼ちゃんは大雀蜂をどうやって倒したんでしょうか、武器を取り上げただけなのかな?{/netabare}
この作品の原作未読の人は、すこし能動的にならなければいけないかもしれません。僕は、時間はかかりましたがその価値はあったと思います。終盤はかなりおもしろかったです。できれば、まとめてみたほうがいいかもしれないです。少し重い話を見たいときは、いい作品ですので、ぜひご覧になってください。