coldikaros さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
終盤の面白さ
終盤が面白いです、ともかく。序盤や中盤は正直なところ、いろいろとブレている上に作画もひどく安定していません。
全体としてみると、とても良い作品とは言えないかも知れませんね^^;
ですが、終盤。これがまぁ面白い。
富野監督が常に描いているテーマである「分かり合い」がそれぞれの場面で集束されていく様子はかなり見応えがあったと思います。
しかし、この作品はどうも見づらく、そもそもの富野監督が常に描きたいものがある程度分かっていないと訳分からん感じになるような気がします。
原因は登場人物の多さと多様さでしょう。あんまりにも物語の対象になる存在が多すぎて、何か雑多な感じがしてしまうという若干残念な事になっています。
特に中盤まではキャラの行動には具体性がなく、余計に見づらいです^^;
ですが、この作品の本番は終盤の数話です。ここだけの話で考えたら相当に面白かったと思います。
音楽も流石に菅野よう子さんが担当しているだけあって素晴らしい。作品にあっていると思います。それが余計終盤を盛り上げています。
それに声優さんに関しても、監督が舞台役者から目をつけて採用した人が数人いますが、人選が素晴らしい。今になってもよく声を聞く人も何人かいます。
そういうセンスは流石です。
総合して言うと、「Vガンダム」の過激さと、「∀ガンダム」の穏やかさの中間的な作品だと思います。
全体的に監督のファン向けな作品のような気がします。少なくとも多少他の作品を見てからの方が見やすいでしょう。
ですので、あまりいろいろな人にはオススメできないですね^^;