ギータ さんの感想・評価

4.2
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態：観終わった

笑いをとるためにはどんな苦労もいとわない

大沼監督が関わるアニメって総じて独特になるんですよね。
あらゆる要素を使って笑いをとろうとする特化型アニメという印象でした。

大沼監督が手掛けただけに、演出はefに似ている、同じような手法を使っているところが見られます。色彩に変化を加えたり、背景を思い切ってなくして違うものにしたり、体の一部をアップして映したりなど、似たようなものが多く見られました。
それにも関わらず、２つの作品は全くの対称の印象を受けるわけです。色彩の変化は作品の雰囲気に沿って明暗を使い分けています。
演出によって、その作品の雰囲気、伝えたいことをより強いものにしようとする印象を受けました。

他にも、黒板に書いていることを映すたびに変えたり、字幕を使ったり、信じられないくらいのオーバーアクションにしたりと他のアニメではあまり見ないような演出を数多く取り入れていました。これらすべてに、とにかく笑わそうと、小さなところでもクスリとさせようとする意図があったと思います。そのため、このアニメは終始飽きません。ひたすら笑い続けられるアニメです。

そして、私のイチオシである下野さん主演のアニメでもあるので、私としてはそれだけで面白さ３割増しです（笑）
本当にすごいです。声優としての実力をいかんなく発揮していて、独特のセリフ回し、ノリツッコミ、プロレス技をくらっている時の悲鳴など、すべてにおいて完璧と言わざるを得ません。


原作・脚本の面白さに加え、笑いに特化した演出によって、このアニメは最強の笑えるアニメになったと思います。
アニメというメディアでできることをやりつくしたという印象です。実写でああいった演出をしたら、ただただシュールなだけですからね。流石大沼監督といった感じで、これからも期待していますし、バカテスも３期あればいいなと思っています。