ツキ さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 5.0
音楽 : 3.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
寝れないままに朝を迎える。
一応1期2期と分かれていますがOPEDの主題歌も変わらず、1~24話で構成されているので総括してのレビューにしたいと思います。
よく言われているようにまさにB級アクション映画といった内容です。これ以上ないってほどのアンダーグラウンドな世界を舞台に、洋画吹き替えの様なそれっぽいセリフ回しや分かりやすいドンパチの数々。これらにはなんの捻りもないですがそれが実に良い。
特にこのセリフ回し。人によってかっけーと思うかくせーと思うか意見の分かれるところかと思いますが私はくっせー→かっけー!にシフトチェンジした部類ですw 妙にこのセリフ回しの頻度が多いように感じましたが、それらしい雰囲気を作るために制作サイドが頑張ったように感じられて個人的にはとっても微笑ましい。
それでも磯部勉さん演じるダッチなら最高にハマっててホントにかっけーです。もうこの演技見られるだけでも大満足ってほどぶっちぎりのハマり方でした。
日本人にはなかなか馴染みのない言い回しの数々、まさに文化の違いですね。映画マトリックスでは様々な宗教的なメタファーが存在し、無宗教の私にはなんとも思わないシーンにも意味があったりクスッとくる場面もあるようです。そう考えるとこういった言い回しも実は意味があるのかなーなんて思って無碍に馬鹿にしちゃいけないなとか思ったりもしました。
ちょっち話が逸れちゃいましたが、あとはやはりアクションシーンですね。2013年現在で5、6年前の作品なんで今のアニメと比べると若干見劣りはします。それでも8、9話は超必見。まさにターミネーターなロベルタとのドンパチは本作最大の見せ場と言っても良いでしょう。思わず苦笑い出ちゃいますw
昨日の敵は今日の友、なんて言葉がありますがこの世界では今日の友は明日の敵、ですね。金と契約が全ての世界で、よく知った人間とは明日には殺し合う世界観がアクションとしてのもう一つの見所です。
本作主人公のロックの在り方も見てて面白かったですね。{netabare}これまでとは180度違う世界に急に放り投げられても順応してしまうロックは少し寂しく感じられました。生活がどう変わってもそれとなく上手く生きようっていう根性が染み付いちゃってるようで、それができるのは才能と言えば才能。でも必死に生きようとするけどなんの為に生きているかが曖昧で、今の生き方に信念がないどころか疑問もあるから葛藤も生まれます。
序盤ではロックの言動でピンチを脱したりするなど主人公らしい場面も多々あり盛り上がれますが、二期に入ってからは特にこの葛藤に焦点を当てられていてそこが残念と言えば残念。それだけ序盤ではあれこれ考えることなくがむしゃらに行動していたのでしょう。人の命、人の絆を大切にする姿は格好良くも見えますが至って当たり前のこと。最後までどこか吹っ切れない印象のロックにはそもそも存在意義すら見いだせず、そこがこれまでの主人公とは少し違って新鮮ではありました{/netabare}