catcher さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
京アニの本気とは
原作既読。
この作品はパーフェクトだろう。文句の付け所を探すのが難しい。基本的にラノベのアニメ化は非常に難しくはあるが、この作品は完璧に作り上げられている。
主人公の一人称進行
アニメ版でもそうだが基本的にキョンの思考は全て語られる。原作もそうであるがこれにより何でもない演出もキョンの感性から見ることができる。これは消失のようなシリーズを構成する上で非常に大切なことである。その根拠として、
{netabare} メインヒロインが長門である
ということが挙げられる。長門のようなキャラクターの心理描写は非常に難しい。ヘタにすれば今までのキャラ付けを崩壊しかねない。そこをキョンの思考による説明で視聴者にも分かり易い心理描写を行っている。
また、アニメ版とは違い、キョンが頼れる人間が1人も残されていない。この観点からキョンの心理描写は非常に大切になってくる。序盤の彼の焦りから脱力感、ハルヒの存在を知った時の希望、極めつけは終盤の自問自答。どれをとっても申し分ない描写だった。
つまり京アニの本気は心理描写にあったと私は解釈している。{/netabare}
なお、この作品には伏線が残っており、続編を期待してはいるのだが、実現するのだろうか…
また、アニメの2期は確実に観てから本作を観ることを推奨する。