ちゃんもり さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
好き嫌いが別れそうです
なんとも評価が難しい作品だな・・・と思います。
本作は月間IKKIで連載された漫画が原作で、
2007年にアニメ化、後半のシナリオはアニメオリジナルに
改変され、原作以上の鬱な展開に監督のブログが度々
炎上するなど物議を醸した作品です。
敵機などもほとんどアニメオリジナルで、ロボ戦闘シーンに
力を入れていたようです。ただ個人的にはCGに頼りすぎて
いて少し違和感を感じました。
あらすじとしては、
夏休みに海沿いの自然学校にやってきた15人の少年少女。
彼らはそこで「ココペリ」と名乗る人物と出会います。
彼は新たなゲーム機の開発をしており、テスターとして
少年たちに参加しないか、と持ちかけます。
そのゲームとは、巨大ロボットに乗って敵を倒し、
地球を守る、というありふれたもの。
ところが、このゲームの恐るべき正体に気づいた時には
もう手遅れ。少年少女に残酷な運命が襲い掛かります-
小学生の子供たちが理不尽に殺されていくという
メディア的にはかなり際どい、というかアウトな
ことをやっている分、世間からの反応も生々しいことに
なっていましたね。
まぁここら辺は過剰に反応する人は勝手に言わせておけと
思っている派なので別に気にしません。とはいえ、
遠くにあるはずだった「死」を間近に突き付けられ、
命の意味を考え始める子供たち。納得した者も、
足掻いた者も、ただただ泣き叫んだ者も、みな平等に
命を奪われていく様は、まぁなんというか・・・
一言で言うと「胸糞わるい」^^;
しかも話の展開的に、結局最後は強者に屈して
しまっているので正直、スッキリはしません。
ただ、こういう舞台設定ではじめてしまった以上、
ご都合主義な大逆転劇を避けるならば、こういう
終わり方も「正解のひとつ」なのかな・・・とも
思ってしまいます。
こういう「絶望的な大風呂敷の畳み方」に関して言うと、
まどマギなんかもそうでしたね。ただあちらは
ハッピーエンドとは言えないまでも、登場人物が
自分の想いに答えを見つけ、視聴者を納得させてくれる
締め方だったのに対し、この作品はどうもモヤモヤが
残ってしまう終わり方でした。
この作品は「リアルに痛烈な社会風刺」はできてると
思います。でもやっぱり、視聴者は「奇跡」を期待して
いると思うんですよ。登場人物の生き方が、想いが、
最後に報われて欲しい。そういうのがモヤモヤの正体
なのかな、と思います。
良い印象はあまりないですが、シナリオの出来と
しては悪くないですし、駄作だとは思いません。
でも、良作、と言っていいのか判断が付かないんですよね。
衝撃的な作品、とだけは言えます。
視聴後はかなり「食らう」と思います^^;