モクヅさん さんの感想・評価
3.2
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
『とある』ほど映画化に向いていない作品はない。
1年前に映画化すると聞いたとき、そう思った。
まずキャラクターが多すぎる。ファンを意識した作りにする以上は、人気キャラはすべて出さなければいけないので、キャラ出演だけでものすごい時間がかかってしまう。
次に縛りがきつい。例えば敵さんが魔術側の場合は、美琴や一方通行などの科学側の人間が戦闘シーンに出られない。逆に敵さんが科学側の場合は、インデックスや神裂などの魔術側の人間の出番がほとんどなくなってしまう。
映画だからオリジナルヒロインは確定だし、人気から考えて美琴さんはできるだけ出さないといけないし、かといってメインヒロインのインデックスさんを無視するのもできないし、個人的に一方通行さん出て欲しいし、どないすればえーねん!
とかなんとか、いろいろ妄想しました。
さてさて結果ですが、「良くまとめられたな~」という感じです。
予想以上にキャラ出演が多く「とある魔術」の方は敵さん以外すべて出演しているのではというほどです。科学の方は、主要キャラだけ出演。さらに映画オリジナルキャラを6人ほど。一人一人の出演時間はできるだけカットしております。短いと10秒くらい(風神さん)。
上位10名を割合で言うとたぶんこんなくらい。
当麻 20%
オリジナルヒロイン 15%
インデックス 10%
敵リーダー 7%
ステイル 5%
神裂 5%
御坂美琴 5%
ラスボス 4%
初春 3%
黒子 3%
他23%。
ごひいきの一方通行は1%くらい。でも重要どころで出られたから良かった。
個人予想ではステイルさんだけ人気の割に出すぎな気もしますが……意外とステイルファン多いのかな。
「敵さんが科学か魔術かで参戦キャラクターが決まってしまう」という問題を抱えていましたが、なんとうことでしょう。本人は魔術だけど、手下は科学を使うことで、違和感なく両陣営の出演を可能にしました。
メインストーリーの方は、やはり超ハイペースを迫られるしかなく、いたるところを短く削っています。テンポが良いといえば良いんですが、ひとつひとつが軽くなってしまっているのは仕方がない気がします。
長くなりましたが、いちファンとして満足できました。
次回は「とある組織の一方通行」でお願いします。