てけ さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
圧倒的完成度、大風呂敷を見事に畳んだ作品
コードギアス2期。
1期の続きとなっていますので、先に1期を見る必要があります。
1期レビュー → http://www.anikore.jp/review/497139/
1期レビューでは魅力について書いたので、こちらでは感想とテーマ性に触れたいと思います。
さて、見終わって……。
喜びました。{netabare}オレンジが生きていて、ナナリーが生きていて。{/netabare}
怒りました。{netabare}メインキャラクターの誰もが抱えている罪に。{/netabare}
哀しみました。{netabare}ルルーシュの苦悩と葛藤に。{/netabare}
楽しみました。{netabare}物語全般を通して。{/netabare}
スピード感のある展開の中、喜怒哀楽、見事に感情を動かしてくれました。
私は視聴用にメモをとっています。
見直すと、ルルーシュに対し、「ルル」と「ゼロ」、どちらの呼び名も使っている自分に気付きました。
どちらに共感しているか、メモを通すとハッキリ分かります。
それだけ、ルルーシュの葛藤に私自身も揺さぶられていたのでしょう。
テーマは{netabare}「贖罪(しょくざい)」{/netabare}。
{netabare}
完全に悪になりきれないがゆえに、完全な悪を演じ続けてきたルルーシュ。
彼の罪滅ぼしはすべての罪を背負い、「死」を選ぶこと。
もう一人の罪人スザクは、親友ルルーシュを殺し、「ゼロ」という記号を受け継ぐこと。
C.C.は生き続けること。
ナナリーはルルーシュの死を受け入れること。
「撃っていいのは撃たれる覚悟のあるやつだけだ」
この言葉で泣きましたよ。・゚・(ノд`)・゚・。
そうくるか!と。
救われない、悲しい終わり方ですが、贖罪とはこういうものなのでしょう。
{/netabare}
テーマを完遂し、1期で展開した大風呂敷を畳む終わり方としては、これが正解だったと思います。
数多くの伏線が見事に回収されていくのは快感でした。
1話1話の引き際のセリフも鳥肌モノ。
そして、登場人物が意外な活躍をしてくれたのも良かったですね。
いかにも重要そうなメンバーが活躍するのではなく、出番がなさそうなキャラの活躍。
{netabare}
モブキャラだと思っていたジェレミアがキーパーソンに。
オレンジ畑のオレンジさん、大好きです。
復活して本当に良かったよ;;
{/netabare}
エンターテインメントとしての完成度がとにかく高いです。
ストーリー構成、テーマ性、キャラクターの魅力、見せ方。
むりやり粗探しでもしない限り、どれをとっても文句なし。
十分に満足のできる作品でした。
順位が高いから後で見よう、という私のあまのじゃく根性がもったいなく感じましたよ(´・ω・`)
……ちなみに、
「撃っていいのは撃たれる覚悟のあるやつだけだ」
というセリフには元があります。
「フィリップ・マーロウ」という小説に出てくる探偵の言葉、
Take my tip - don't shoot it at people, unless you get to be a better shot. Remember?
から来ています。