かみやん さんの感想・評価

1.3
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 2.0 キャラ : 1.5 状態：観終わった

SAOが好きな方は読まれない方がいいかもしれません(出来れば読んで欲しい)

ゲームの世界に入れるという画期的なSAOというゲームで遊んでいたら、運営の仕業でゲームをクリアしないと現実に戻れなくなってしまうというもの。
強制的に戻ってこようとしたら死んでしまうため皆がゲームクリアを目指して頑張ります。

好きな人もいるみたいですが僕にとっては非常に不快なアニメでした。
これを全部観るのはかなり過酷な作業でしたが根性で乗り切りました。

まず主人公キリトの声。
気持ち悪くて気持ち悪くて・・・。
耳障りで仕方がなかったです。
声優の松岡さんご本人を某動画で見たことありますがそちらでは声は特に気になりませんでした。
しかしアニメでのあの声は聞いていて腹が立ちます。
リアルであんなナルシスト全快な喋り方をしていたら周りから人がいなくなるでしょう。
声だけでここまでいらいらしたことはないです。
まだ怒りにうち震えているくらいですよ(笑)

次にラノベよろしくのハーレム展開。
ラノベでは新しく登場する女の子はまず主人公に惚れるといっても過言ではありません。
都合良く女の子がピンチに陥って主人公の見せ場がやってきたり、向こうからほいほい話しかけてきます。
そして例によって恋愛イベント突入と。
ご都合主義ここに極れり。
もう何をやっても女の子の主人公への好感度は上がっていくんですよね。
着替えをのぞいてしまうとか、現実では社会的評価が０になるようなことでも・・・。
ヒロイン達の主人公への気遣いのしっぷりも度を越えています。
もうヒロインというよりはただの太鼓持ちです。
なにかしら見つけては、現実では凄いというには無理があることも褒めちぎってきます。
まあこれはヒロインだけに限らず登場人物ほぼ全てに当てはまる事ですが。
これが俗に言う主人公ヨイショ(宗教レベル)

それからストーリー。
ちゃらちゃらした恋愛イベントばかりでコツコツレベル上げたりアイテムを集めたりする描写がほとんどない。
肝心のゲーム攻略の様子がすかっすかです。
20層まで進んだかと思えば一気に70層くらいにとんでる・・・。
僕はとあるネットゲームでレベルみたいなものをカウントストップするくらいやりこんだことがありますが、恋愛とかは当然皆無ですよ。
人間関係も効率重視のグループとかだと「こん」「よろ」くらいしか会話は無くてあとは黙々と作業です。
レアなアイテムだと入手確率が1%とかで、しかもそんなものが30個とか必要だったりするので繰り返し機械的に倒しまくるだけなんです。
見たこと無い超強そうなモンスターが出て「うわああああ」なんてことはある程度やりこむとないです(笑)
また、僕がやってたネットゲームではレベル的なものがカウントストップしている人達が星の数ほどいて、一人だけがずば抜けて強いなんてこともなかったです。
装備なんかも、このアニメでは皆服装がばらばらでしたが強い装備は大人気なので皆同じ格好でしたよｗｗｗｗ
たまに違う装備の人が来ると地雷(足手まといのことです)扱いですし。
キリトの双剣スキルは、おそらくモンスターハン○ーで双剣のダメージを与える効率が最高であることから作者がインスピレーションを受けて作ったのでしょうが、そんな強い双剣を使える人が一人だけなんてまず無いです。
そんなのしらけるじゃないですか。
どんだけ主人公びいきが過ぎるのか・・・。
ちなみにモンハンでは特定の双剣を指定するパーティー募集もあるくらい双剣は皆が仲良く使っていますｗ
ネットゲームでの男女比も忘れてはいけません。
女キャラもほとんどネカマ(女キャラを使う男)で、圧倒的に男が多いですよｗｗ
やっている人は太っている人が多いしかわいい子なんてそうそういないでしょう。
そういったオンラインゲームの実情をまったくリアルに描けていません。

それにこのような状況なんですから、もっと人々の深くドロドロしていて混乱した心理面にも切り込んでいって欲しかったです。
まあそういうのも雀の涙ほどにはあることにはあったのですが中身が無いというかどうも浅い・・・。
作者は人としての厚みとか人生経験に致命的に欠ける気がします。

命がけの物語なのにバトルの緊張感がほとんどないのも問題です。
作者の表現力が低すぎるせいでしょうか。

あとアスナの婚約者がかなり卑劣な奴なんですがこれも随分都合のいい話ですよね。
これで婚約者からアスナを略奪するわかりやすい口実が出来ますもんね。
たまたま自分が好きになった人の婚約者がたまたま極悪人とか・・・。
もしその婚約者が善良な人だったら、そんな人からアスナを奪ったら周囲から顰蹙をかいますからね。

妹が実は本当の妹じゃなかったという設定にはさすがの僕も呆れてしまいました。
もういいですってこのお決まりのパターンは。
ちなみに従姉妹だってかなり自分に近い血縁者であることには変わりないですからねｗｗ

アスナをゲームの世界から助けに行こうとするのも謎です。
警察に行かないのは何故なのか。
かなり壮大なお姫様救出の様相を呈していましたがとんだ茶番です。

曲について。
最初のオープニングを歌っているのはLISAさんですが、歌い方変わりましたね。
なんか下手になったような(笑)
声の出し方が、僕が高音を無理して喉からしぼりだす時のようでした。
つまり素人のように聴こえました。
Angel Bea○s!では上手いと思っていたんですが・・・。

作画について。
敵キャラのグラフィックあまりにも手抜き過ぎです。
僕は遊戯王の魅力溢れる多彩で細部まで手の込んでいてかっこいいモンスター達を観て育った世代ですが、SAOの敵キャラのしょぼさにはがっかりしました。
どっかで見たようなのばかりでオリジナリティーのかけらもないし、その辺の小学生にも描けそうなくらいレベル低いです。
時代逆行もいいとこです。
SAO製作に携わった人たちは遊戯王を第一話から全部見直してモンスターデザインのいろはを一から勉強しましょう。
遊戯王の爪の垢も煎じて飲んでおくといいでしょう。

登場人物達の顔も似すぎです。
髪型と身長以外は瓜二つじゃないですか。

似たコンセプトのアニメでBTOOOM!というのがありますが、こちらは漫画が原作のものでかなり質が高くて面白かったです。
緊張感があってスリリングですしね。
オープニングも神曲レベルですしおすすめです。
漫画とラノベの差ですかね・・・。