るぅるぅ さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
アニメじゃないよ・・心の記憶だね;
思い出したくない過去の記憶を見せられたとしか言えない気持ちでいっぱいですね;
この物語は3話構成1時間ほどです。
{netabare}
【1話】桜花抄
遠野君が明里へ会いに行こうと栃木に行くまでの心理描写は、心が裂けそうでした・・・。
待っていて欲しい気持ち、そしてもう帰っていて欲しい気持ちと1分の遅れが調和を崩し見知らぬ土地へと不安の中、ただ会いたいと願う想いはとても綺麗で壊れてしまいそうで切なくなりました。
明里が待っていたシーンは、嬉しくて泣きそうで・・・そして明里も同じ気持ちでいてくれたと実感した時の安心感はとても大きく、この日の出来事は一生忘れられることはなくて、決して色あせることもないね。
【2話】コスモナウト
高3夏の終わり中2から片思いしている花苗の想いは、とても儚いけれど心に響きましたね。
時速5kmで進むロケット運搬車と秒速5センチメートルを掛けた描写は彼の気持ちが、いつまでも会えない彼女への想いが募ってるばかりで、打ち上がったロケットを見上げた空に手をかざさざる心境は憤りしかなかった。
彼女もまた「明日のことなんかわからないよ」という彼の言葉に勇気を貰えたが、空に手をかざす彼をみた時は自分の気持ち今までわからなかった彼を少し理解し悟ってしまった瞬間、私じゃないんだ と告白して見せる心理描写もあるが、そういうことじゃないの としか言えないね・・・だから、優しくしないでよ。と、ただ胸が苦しくなってくるね。
伝えたいけど伝えられない想いと言葉にしたらいいのかな。
【3話】秒速5センチメートル
山崎まさよし「one more time one more chance」の曲とともに彼と彼女の想いの時間が流れる部分は、良い意味で卑怯ですね;
明里を忘れようと前に進もうとガムシャラになったが、気づくと3年間付き合った彼女とのメール「1000回にわたるメールのやり取りを行ったが、心は1センチほどしか近づけなかった」という内容によって、彼の真剣で切実な想いが消える瞬間は残酷としか言えないですね。
どうすれば心の距離は近づけたんだろう・・・と、遠野君の未練がある限り進まないこともわかるけど、忘れることなんか出来ないんだよ、頭ではわかっているんだよ・・・心が消耗してゆき辛い日々なんだと。
明里も高校時代までは彼への想いが忘れられずにいたんだな(ポストを眺める部分)と思います。
ただ、3話中で明里は一切 彼に対してのセリフが無いんですよね; ダイジェストの判断そして披露宴を迎える時季になろうとしている様子。
彼が主軸の為あえてメッセージ性を強調する手法と感じましたが、たった一言で良いから欲しかったですね。
ありがとう と。
最後の踏切シーン 彼の未練と彼女の未練。男と女の恋愛価値観を対比させた心理描写はリアリティの中に希望を見せたかった。という印象ですね。
桜の落ちる速さでは、永遠を感じさせる時と距離を埋めることは出来ないんだろうね。
仮に明里と再会できたら、この作品はただのご都合主義作品になり、現実は違うよ! となって、悪くない美談で終わる話で印象に残ることはないと思います。{/netabare}
秒速5センチメートルの意味が遠野君の片思いによって理解できます。
EDについては人それぞれの想いがあると思います。
この作品は、人を選ぶことは間違いないです。
ネタバレを読むと作品価値が下がると断言できるレベルです。
作画は2007年とは思えないほど綺麗でとても惹きこまれます。
音楽は、それぞれの場面によって流れるメロディーは素敵ですね。
あまりお勧めできませんが、良かったら観て下さい。