りゃむ さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
日常の隙間の不思議
世に不思議は多けれど
どれほど奇天烈 奇々怪々なデキゴトも
ヒトが居なければ
ヒトが視なければ
ヒトが関わらなければ
ただのゲンショウ ただ過ぎていくだけの
コトガラ
人 ひと ヒト
ヒトこそ この世で
最も摩訶不思議な
イキモノ
冒頭のテンプレ引用しました。
迷信、都市伝説、妖怪、霊魂etc...
こういったものはファンタジー、特に壮大だったり、異世界チックな世界観で描かれることが多いですよね。
この作品はこれらを日常の隙間に住み着くものとして描かれています。
こういったモダンホラーといいますか、オカルト好きにはもってこいの作品だと思います。
日常のちょっとした違和感、普段は何気なく通り過ぎてしまうものに根拠づけされてしまうと、変に納得してしまったりする…フィクションの世界であればなおのこと世界観の魅力にどっぷりつかれます。
さてこの作品なんですが“日本人だからこそ”作れる作品なんじゃないかと思います。
もとは八百万の神々で宗教という意味では多神教。
多くの怪を想像できるのはこの背景が大きいと思います。
また仏教や儒教、儒学の影響も受けての教訓から迷信、都市伝説へと形を変える、そこに西洋の文化も取り込んでいるからこそ成立する世界観なんじゃないかなぁと思うからです。
キャラデザでやや敬遠されてしまうかもしれませんが15分もすれば慣れてしまうので問題ないと思います。
そして音楽に関してもスガシカオの妖艶な楽曲がすごくマッチしますし、これまた大原さやかさんの妖艶な声が世界観の入り口としてこれ以上なく機能します。
僕自身オカルト系が大好きなんでこの作品はとてもお勧めしたい作品の1つです。