disaruto さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
幸福を求めて
制作はブレインズ・ベースで原作はライトノベルです。
ジャンルはサイコサスペンスです。
精神衛生上よろしくない場面があるので注意です。
「電波的な彼女」OVAの第二話になります。
「電波的な彼女」のレビュー。
http://www.anikore.jp/review/488341/
一話の世界観を引き継ぎ、やっぱり狂った人ばかりな世界で事件に巻き込まれていく主人公。
以前ヒロインと接触していた友人たちも登場します。
今回もサスペンス重視ですが、犯人あて要素もとりあえずあります。
前作に比べるとテーマ性が強く、話の流れも自然だったように思います。
何より、まとめ方が素晴らしかった。
本作のテーマは「幸福の総量」。
私たちが幸福になるためには、誰かから幸福を奪わなければならないのか?
こういう考え方は「ゼロサム(総和がゼロ)」っていうみたいです。
実際のところを考えてみるとどうでしょう。
傍からみて幸福な人なんてものはほんの一握りだと思います。
その人を不幸に叩き落としたら幸福になれるかっていうと、そんなわけないですよねw
結局、心の持ちよう。
幸福が目に見えるなんてこともありえないです。
本作では幸福値を貯めることで幸福になれるというシステムが流行ります。
一種の宗教みたいなもので、思考が凝り固まってフリーズする。
幸福を目的化するなんて恐ろしいことこのうえないと思います。
幸福はあくまでおまけみたいなもので、求めてなれるものではないと思いますし。
総括して、現時点での個人的OVAのNo.1作品はこれです。
短いながらもテーマ性が強く、話も起伏があってよかったと思います。
どうでもいいですが、因果応報はたまにいい仕事をしますよ。