disaruto さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 3.0
音楽 : 5.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
愛しさと切なさと美しさと
新海誠監督作品です。
ジャンルは青春ラブストーリーです。
物語は3つの短編からなります。
1.桜花抄(おうかしょう)
貴樹と明里の小学・中学期を描く。
中学生になった時に離れ離れになった二人。
さらに貴樹の転校が決まって会える希望がもう無くなるために貴樹が明里に会いに出向く。
しかし大雪で思うように進めず…。
感想。
{netabare}雪の電車の中で無情にも時間だけが過ぎていくシーンは胸が痛くなりました。
それだけにもう会えないと思いながら駅に入り、明里が待っていたのを見つけたときはなんだかとてもうれしくなりました。
二人のキスシーンがとても美しかったです。{/netabare}
2.コスモナウト
貴樹と花苗の高校期を描く。
種子島に引っ越してきた貴樹に花苗は恋をしていた。
貴樹が卒業後は東京に行くとを知っていたため自分の気持ちを伝えたいが、趣味のサーフィンも進路もうまく処理できず気持ちも伝えられない。
そこでうまく波に乗れたら告白しようと決める。
感想。
{netabare}花苗が貴樹を好きな気持ち、貴樹が明里を好きな気持ち。
この二つは絶対に交わらない平行線だけに、見ているこっちが非常に息苦しい展開でした。
思いを伝えようとしたまさにその時にロケットが発射される演出はとてもよかったです。
だからコスモナウトなのね。{/netabare}
3.秒速5センチメートル
貴樹は東京で自堕落な生活を送っていた。
彼はたまたまあの頃通った桜の咲いた踏切を渡る…。
感想。
{netabare}結局貴樹は明里のことを忘れることがずっとできなかったのですよね。
明里は過去のこととして別の人と結婚をします。
最後の山崎さんの曲はとても心に沁みますね。{/netabare}
作画は鬼のような綺麗さだと思います。
声優に関してはわざと素人に近い人を採用したということですが、深夜アニメに毒されている身としてはちょっと気になってしまいました。
本作の難点は、主人公に共感できるか怪しいところでしょうね。
遠距離恋愛をしたことがある男性の方ならば共感できそうですが、誰でも共感できる感じではないかと。
個人的に本作のラストはハッピーエンドだと思いました。
{netabare}それぞれの道を歩き出した。
主人公はやっと前を向いて。{/netabare}
踏切が二人の関係の比喩として有効に使われていました。
総括して、このアニメは男性が見るか女性が見るかで感想が全く異なるように思います。
短い作品ですので時間があればぜひ。
切ない気分になれるかと。