マン さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 3.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
紛争・・・政治手法・・カルト・・戦争論・・の玉手箱。
作画関連は全然評価できないのの、現実社会に蔓延る様々な怪しい団体を使った民衆洗脳や政治手法を、形態を変えた形でキチント描き表している。
現実はもっと複雑で、国を制するには放送局を抑えろと言われるように、メディアを抑えてしまえば後はどうにでもなるが、
それを世界規模で行っているのが○ダヤ。
その彼らの経典はタルムード。それを下地にユダヤプロトコールが出来ていて「悪魔の地球支配21ヵ条」に至る。
恐らく地球教はユダヤを書きたかったのだろうが、肝心のタルムード思想が抜け落ちているために、その次の段階すら手が届かずに政治を影から操る唯の狂信カルトとして描かれているに過ぎないのが個人的には残念。
それでもその手法は簡略化され片落ちに成っているものの、世界でユダヤが繰り返してきた手法の一端を良く描いている。(もっとも現実は左右の言論を使うのが特徴。例・・創価と統一教会。街宣右翼を使っての右派思想の嫌悪蔓延などが代表的。要するに総極左が地球支配には必要)
それでも政治面だけ見てもかなり現実的に出来ているアニメには珍しい作品である。(恐らく現在日本ではこういった作品は造れないであろう。おっとマルコポーロ廃刊事件以降と言い直しておこう)
因みに上記は民主主義国家連合側で、帝政側との覇権争いの中で描かれる民主主義側の一幕に過ぎず、逆に帝政には彼らの入る余地は無い。現実世界では帝政は滅びるが、それらを滅ぼす為に彼らは投資を惜しまなかったという事実も頭の片隅に置くべきだろう。もっとも愚かな帝により国が滅びた例も少なくないのも現実だが。
そしてこれは当時のアニメーターの限界なのだろうが戦闘シーンなどは3次元を2次元で表しきれずに、インベーダーゲーム並みの糞映像に成っているのが悲しい。それでも戦争論や勝つ為に必要な条件など様々な兵書からの引用が見え隠れし、そっちの面でも作者の博識を感じた。もっと優秀な監督に任せていたら、どんなに素晴らしい作品に成っていたか想像すら出来ない。何故なら絵が糞でもいまだに観直してしまうくらいの魅力が尚あるからだ。
このアニメを観ることにより、世界を見る視点が増える切欠に成れば作者も喜ぶのではないか?などと思ったり・・。