ギータ さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
設定が中心に存在するアニメ
たまたま見るきっかけができたので、やっとの思いで視聴できました。
去年のこの時期の作品ですが、当時はとっつきにくいのと、自分に合わなそうな雰囲気を感じたのと、 {netabare}ひまわり動画に全くあがらず、視聴方法がほぼない状態{/netabare}だったため、2話で視聴をやめていた作品です。
良かったところ、気になったところをともにあげながら感想を書きます。
この作品は安易な笑いをとったり、泣かせるような場面を作らず、ひたすらミステリーで攻めていくアニメです。まぁ水着回はありましたが(笑)良く言えば内容を統一していて無駄なことをせずにひたすら伏線をまいたり、物語に沿う演出に時間を充てる、ひたすらど真ん中ストレートを投げ込む感じです。懸念としては、苦手な人には救いが無く、見れる人にしか見れないかもしれないです。少なくとも万人向けとは言えません。
なかなか事実、謎が明らかになりません。正直話のテンポが悪いようにも感じましたが、それは視聴者を主人公の立場に立たせるというねらいがあったのかもしれません。
それでも、主人公の苛立ちを視聴者も一緒に味わうというのはちょっと考えものかなと思います。設定もあまりに特殊なケースのため、事実や展開予想の立てようがありませんでした。
言ってしまえば5,6話は待て、そしたら教えてやるといった感じで、もう少し構成のしようがあったのではないかなと思います。
また、キャラの行動に意志が入ってないような気がしました。特に最初の主人公の行動がかなり不自然でした。登場人物が自分の意思で動くのでなく、物語に動かされている印象を他のアニメに比べ強く感じました。登場人物が1つの話を進めるための駒としての扱いを受けている印象で、ほぼ感情移入ができませんでした。だからなのか、登場人物にあまり魅力を感じなかったのも事実です。
複雑な設定ってやっぱり取り扱いが難しいです。どんな行動も呪いによって引き起こされるみたいな感じでした。後半の伏線をつなげていって、事実を判明させる構成は良かったですが、他の説明不能なものも、もう少し説明できる、視聴者が理解できるようなものだったらもっと感心したり、すごいと思えたかもしれません。
思った以上に批判的な感想になってしまいました。全体的に設定に振り回された作品だったなと思います。設定を明らかにするために登場人物に行動させ、解決に向かうためにまた行動させる。話の構成もそれに沿ったものにする、とにかく中心には設定が居座っていたのかなと思います。ミステリーものってそういうものなのかもしれませんが、もっと特に主人公の心情描写をしてほしかったかなという印象です。
好みや感じ方は人それぞれなので仕方ありませんが、少なくともアナザーよりなら私はコナンとかの方が好みですね。