withmi さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
力のあるタイトル。
★9/10
洋画を日本で上映する際、キャッチーさを重視するが故に本来のタイトルに込められた意味を損なった頓珍漢な邦題が付けられることがしばしばある。状況は全く違えど、『妄想代理人』何と素晴らしいタイトルであることか!
後半の展開を観ていると、どこまでが現実でどこからが虚構や妄想なのかとついつい気になってしまいがちだが、そんなのは些末なことであってテーマ自体は極めて明確。
困難に直面したとき、人は誰しも言い訳したくなるし他人のせいにして逃げたくなる。分かるわー。この作品の中ではそれらの象徴として「少年バット」や「マロミ」が描かれているが、結局はそれらを否定もしていなければ肯定もしていないように思う。実際生きていく上で縋るものはあって然るべきであるし、人間そんなにお利口にはできていない。最終話での民衆も結局第一話と何も変わっちゃいない。そういうものだ、人間は。
いやぁホント、いいものを観た。