chofu3 さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
不確かな情報や噂で自分の意見を変える大多数
昔視聴した本作品を再び視聴しました。曖昧に記憶が残っているので、初見の時とは違った発見や面白さがあったように感じます。また、安定のノイタミナ枠です。(笑)
本作品の最大の魅力は何と言ってもその世界観とストーリーでしょう。100億あげるから代わりにこの国を救うというゲームに巻き込まれた12人のセレソンが各々の考えで行動する模様を主人公・滝沢朗視点で描いている作品です。劇中で行われている行動が、突拍子のないことではあるもののお金さえあれば実現しうるものであるために現実味があり、非常に引き込まれていくストーリーでした。また、12人のセレソンがいるけれども、あくまで滝沢朗視点でストーリーが進んでいくため物語が早すぎると感じることもなく、非常に納得のいくものでした。
そういったストーリーの背後に、現代日本の問題点である若者のニート化を据えているがために非常に考えさせられる作品でもありました。ニートではある者の実力は持っている、仕事がしたくても安定した雇用を受けることができない、上に立つものが自らの幸福の身を追求する姿勢など、現代日本にも通ずる諸問題が各所にテーマとして据えられているために、勉強になる作品でもあると思いました。
こういった問題点があるために重くなりそうではありますが、主人公の軽やかな性格や態度、周りのキャラクターが癖はあるもののどこにでもいそうな性格であること、時折織り交ぜられるコミカルな描写も相まって、非常に軽く見れる作品でもあることが本作品の人気の秘訣でもあると考えられます。
残念な点は、TVアニメ放映分が短いことですね(笑)まぁ、これは後に続く映画版の序章的立ち位置にある作品であるがために仕方がないものであり、映画版の楽しみを残すという点では非常に効果的であると考えます。
「不確かな情報や噂で自分の意見を変える大多数」(あってるかわからん。笑)というセリフが本編で登場しますが、この台詞には非常にびっくりしました。まさに私のことジャン!!(笑)いや、笑ってる場合ではありませんね・・・。自らでしっかりと情報を精査し状況判断を行う。その上で、自分の確固たる意見を持つこと。簡単なようで非常に難しいものです。このことをこの作品から最も学べたかなと考えます。
後は、続きが気になってしょうがないので早めに映画版を視聴します(笑)