bk958 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ノスタルジーと憧れ
【あらすじ】
東京の高校に通う紺野真琴は、自堕落な生活を送る女子高生であったが、ある日、タイムリープ能力を付与される。時間を飛び越え好き勝手する真琴であったが、徐々に友人である、転校生の間宮千昭と医学部志望の津田巧介も巻き込んでいく…。
【総評】
『待ってられない未来がある』
筒井康隆の原作を、新ヒロインを据えて青春モノとして現代風にアレンジした作品。SFとしては、時系列がシンプルで、前振り、伏線もはっきりしているのでとてもコンパクトな印象。青春を主軸としてのバランスは絶妙でした。
個人的には、時かけの魅力といえばまずは真琴というキャラクター。表情豊かに描かれ、画面狭しと暴れまわる彼女はとても魅力的で、無駄に体力が有り余ってる感じがとても高校生っぽい。タイムリープの力を手に入れると、能力を使って小テストで良い点取ったり、カラオケをエンドレスで楽しんだりと共感できる部分も多く、懐かしく感じるとともに自然と物語に引き込まれていました。
もう一つは真琴・千昭・巧介の奇妙な三角関係。
男としても友情と恋愛に板挟みになるというのは憧れる青春の一つ。
そもそも思春期の女子が男子より恋愛に疎く、且つ男が意識するだけの女子力を持ち合わせていないと実現しないこの関係。それを真琴を通して体験できるのは楽しかった。
切ない最後ではあったけど、"待ってられない未来"を見据える真琴の目線はスッキリしていて、とても爽やかなストーリーでした。
また今作の代名詞的な奥華子さんの主題歌も、物語のピークを盛り上げていました。
声優さんを起用しなかったのも、見事にあたっていました。主役三人の本当にてらいのない演技は時かけの青春成分を倍増させている気がします。
テレビ放送も度々してるため、観てないって方はあまりいないかもしれませんが、オススメです。友達と見るよりは親しい異性と観たいそんな作品です。