STONE さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
駆り立てられる者達が生むアクション
原作は未プレイ。
原作ゲームの渋谷のバイオテロの後日談という位置づけらしく、ストーリーの大意は
判るが、詳細な設定などが原作ゲームを知らないと判らない部分があり、そこがちょっと
モヤモヤする。
基本的には国際謀略を軸にしたガンアクションものだが、主人公であるカナンを始め、
ウーアウィルスによってボナーとなった者など、超人的な能力を持つ者が多く、ガン
アクションものとしてのリアリティ度は低い。この辺で好き嫌いが別れそう。
話の軸としては、カナンと大沢 マリアの友情と、カナンとアルファルドのシャムを通じて
の因縁という、二つの線を中心として進んでいく感じ。
カナンとマリアに関しては、異なった環境にいた二人が互いに相手の中に自分に欠けているものを見出し、つながることによってそれぞれ変化していく印象。
一方、カナンとアルファルドに関しては、自身の感情をコントロールしているかに見えた
アルファルドが実は過去の妄執に囚われており、シャムの代替品としてマリアを求めている
ように見えたカナンが既に未来を見つめていたという逆の結果が面白かった。
この作品、他のキャラも過去の清算だったり、愛だったりと、自身に足りないものや
失われたものを埋めようとして行動に駆り立てられる印象が強い。
ただ、主要キャラのほとんどが女性キャラのためか、その行動や心情の動きがなんか百合
モノ的色合いに見えちゃう。
大半は上海が舞台だが、急激に経済成長する上海の熱気と、ストーリーの熱気がうまく噛み
合っていた印象。