りゃむ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ギャップを楽しむアニメ
旧人類が衰退し新しく地球惑星の新人類として妖精さんが地球文明の中心にいるという未来のお話。
妖精さん達やそれに連なるあれやこれやが原因の不可思議、不条理な事件の数々に私ちゃんこと主人公が巻き込まれて・・・
というストーリーで私ちゃん視点で妖精さんたちとの交流を描いていきます。
メルヘンでスイートポップ、パステル気味な色彩、妖精さんや私ちゃんなどかわいめのキャラデザで柔らか目、やさしめな癒しアニメのような雰囲気に投下されるイノセンスな妖精さんたちの辛辣なセリフや、ちょっとブラックでシニカルな私ちゃんの突込み、作中で起こる結構深刻な事態。
このギャップが肩の力を抜いて油断している視聴者の緩み切った笑いのツボにどストライクします。
そのなかでただのギャグアニメではなくファンタジックな事件の数々をきっちりとストーリーとして完結させてくれてなかなか面白いです。
原作は現在読み進めております。
アニメは時系列が結構バラバラで最初は何が何だかわからない・・・ですがそのうちどうでもよくなってきます。
都合の悪いことはだいたい妖精さんの仕業なのですw
設定のあいまいさや物語の矛盾点をすべて妖精さんに押し付ける手法は若干ずるいですが、それをまぁいっかで済ませられる不思議な雰囲気がありますね。
そしてもう一つ面白い理由として“言葉選び”にあります。
あのかわいらしい外見から出てくるとは想像もつかない、まさかの単語群を投下しまくる妖精さんたち。
ゆるゆるやる気のない感じの一見アホの子っぽい私ちゃん、実はかなり切れ者で計算高く、腹黒い。語彙も多く、出てくる言い訳、出てくる突っ込みどれも秀逸です。
そしてキャラを演じるキャスト陣、特に私ちゃんの中原さんがあまりにもはまり役です。
中原さん以外だったら・・・なんて想像を一切させません。
個人的にこういう技ありな感じの笑いは大好物なのでかなり楽しんでみることができました。