「R.O.D THE TV[リードオアダイ](TVアニメ動画)」

総合得点
70.7
感想・評価
376
棚に入れた
1981
ランキング
1508
★★★★☆ 3.8 (376)
物語
3.8
作画
3.8
声優
3.8
音楽
3.9
キャラ
3.9

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ネタバレ

ヒロトシ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

見所は前半まで、後半はややパワーダウン?

初めてテレビ版の1話を見た時は『映画か?』と思わず唸ってしまった。僅か30分の枠ながら、アクション・ドラマと見所は満載。今考えてもアニメの1話の完成度という点で、この作品を凌ぐアニメはほとんどないし、恐らく今後も出ないと思う。何故ならアニメの1話は大体の場合、制作側の簡単なジャブで終わってしまう事が多いからだ。それが悪い事とは言わないが、少なくともこのR.O.Dはその1話にエンターテイメント要素を難なく盛り込んできてしまった。そう考えると、制作側次第の力量でどうとでもなるというのはやはり否めない。個人的に凄いアニメが出て来たなあと思った。その後直ぐにOVA版を見て、こっちも凄い出来だったので、このアニメへの期待度はますます増していった。で、前半までは間違いなく期待通りだったのだが、後半部分は前半まで見られていた疾走感がガス欠。今まで核心部分の説明をしなかったツケでもあるとは思うが、三姉妹の設定やらアニタのトラウマやら読子との因縁やら、色々伏線はあるが、その解消部分はもう少しスピード感溢れる展開に出来なかったのかと思う。

三姉妹が日常生活を日本で送り、仕事の時には世界を飛び回るというシチュエーションが好きだったので、前半部分だけでそれを終了させてしまったのが、個人的に残念だった。特に三姉妹の末っ子、アニタの学生生活は、アニタの内面的成長を描いていたのが主なテーマだったのもあり、非常に見ていて面白かった。日本だけでなく、読仙社編の登場人物は前半だけでは退場させるには勿体無いほど個性的な人物が揃っていたので、話の構成上仕方ないとはいえ、残念だった。ここは私のほとんど個人的な好みの意見なので、反論もあるとは思うが、少なくとも前半の物語の面白さは最高潮だったのは確かだ。

OVA版での読子が万能型だったのに対し、今度の三姉妹はそれぞれ得意分野・苦手分野がはっきりしているのが面白い。お互いの弱点をカバーしあいながら、自分の得意分野をとにかく活かす。切り込み隊長のアニタ、傀儡使いで戦闘面を全般的に担当するマギー、補助に徹するミシェール。それぞれの個性が戦闘面に反映されているのも、よく出来ていると言える。戦闘面だけでなく、三姉妹の絆という面でも、作品内できちんと描写されているのも良かった。普段は長女のミシェールがまとめているが、彼女不在時には、頼りないと思われていたマギーがアニタをしっかりリードするなど、姉妹愛が随所で見られたのは好印象。

枡成・倉田コンビの息の合った連携プレイは本作でもいかんなく発揮されている。作品もさる事ながら、このコンビと言えば、今では常識となったアニメのオーディオコメンタリーを日本で普及させた功績も忘れてはいけないが、テレビアニメでもここまでやれる!という確かな可能性を示してくれたのもデカい。でもやっぱりOVAの方が好きかな、私は。

投稿 : 2013/02/13
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サンキュー:

9

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