たつじん さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ちょっとスパイス効かせた大人の会話劇
この作品は、行商人の「ロレンス」と美しい少女の姿に化けた狼「ホロ」が、ホロの故郷を目指しながら村や町へと旅をする物語です。
中世ヨーロッパを思わせる時代背景、猫耳ならぬ狼耳に尾っぽというヒロインキャラクター。
個人的には、ちょっと受け付けなくて敬遠していた作品ですが・・・
観始めると、意外と面白くて一気に観てしまいました。
描かれている広い草原や町の風景、市場や酒場なども雰囲気がよく出ています。
幻想的なOP曲とともにファンタジーの世界にいざなってくれますね。
最初敬遠していた「ホロ」のちょっとしたしぐさや、独特な話し言葉・・・
『わっち』や『・・・くりゃれ』など
「ロレンス」が徐々に惹かれていくように、観ているこちらまでも彼女に魅せられていきます。
ストーリーも旅をするだけの「ほのぼの」したものと思いきや、行商人としての商売のやりとりや、それに起因する事件が起きたりして・・・
意味を理解するのに、ちょっと頭を使わないといけないのも予想外でした。
そのやりとりは正に商売人の「駆け引き」で、巧みな手法に商売の原点を見たように思いました。
また「ロレンス」と「ホロ」の会話もウィットに富んでます。
まるで夜のラウンジで男女がお互いの気持ちを探り合いするかのような・・・(例えが悪いですが)
ちょっとスパイス効かせた大人の会話劇でもありました。