もずくず さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
中々の設定で面白い
人間の精神・感情すべてをシステムが管理する世の中。
そんな不合理でできた世界で、正義なんてないのかもしれない。
{netabare}
世界観としては、こんな世界絶対いやです。
進路も全てシステムに選ばれるなんて。
自分の可能性なんてのも生まれたときから決まっているなんて、夢とか希望なんて言葉も言わなくなりそう。
サイコパスという、ある種のツール、数値の上限に達すると犯罪者となり、それでお役御免。挙句の果てには殺されるというもの。一時の感情の高ぶりのも左右されるという代物。
実際には欠陥システムだと徐々に痛感します。
猟奇殺人や、ネットキャラクター入れ替わり、集団暴動、芸術殺人など、各々の事件は面白い内容です。
それに関わっている黒幕人物の招待も徐々に解明されていきます。
例えなんかで、よく小説や偉人の名言を使って、会話が構成されているのをよく見ますが、あれも一種のメッセージを込めている感じです。それか作る側の趣味?
執行官と監査官という二つの役職があり、片方はシステムのせいで犯罪者ということになっています。
◆ヒロイン朱
どことなくふぬけているようで、なんというか不器用な人です。ルックスと雰囲気はいいし、何より根性が座っています。友達が目の前で殺されるという恐怖体験、旋律な現場初日、想像ではできないほどの苦悩との戦いの中で考え方、勘なんかも磨かれていき、最終的にはどうなるのやら。
このシステムの最深部、サイコパスとは何なのか、不条理を生み出している根源とは何なのか。そこがこれから解明されていく最中です。
OPとEDの曲も非常にいいです。さすがノイタミナ。
~追記~
みおわりました。
後半の怒涛の展開は圧巻。
システムの正体が・・まさか・・。
最終的に上司が結局犯罪者扱いになってしまい、最初のシーンと同様に終幕というのは結構いい終わり方でした。
システムの謎は解けたものの、心残りはありますね。
やはり、システムに頼り切って、それだと己自身の考え方で道を選ぶことを絶たれてしまう。
今の私たちの世界は、まだ選ぶ権利があるのかもしれない。
まだ、恵まれているほうかもしれません。
そう考えさせてくれるアニメでした。