みかみ(みみかき) さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
はじめて「日常」系に目覚めた…
わたしは、『あずまんが大王』とかがまったく面白いと思えない人間で『らきすた』も何が面白いか、わからなかった人間で、もう人生において日常系のギャグマンガなるジャンル。とりわけ、女の子たちがキャッキャウフフしているようなジャンルのものを面白く見られるようになる日など来るまい…と思っていたのだが、
驚いたころに、何の違和感もなく見られた。
びっくりした。主にそのことに。
ちなみに、日常系、はコレ以外だと、この後『みなみけ』『Working!!』も大丈夫になりました。(ただ、『ゆりゆら』『らきすた』は無理だった)。
で、他の日常系と比べてみても、やはり『けいおん!』は一個突き抜けてるな、というようには思っています。
何がって、雑に感想を言えば「芸が細かい」ということでしょうか。
他の日常系についての寸評をこちらでしてしまうと
『Working!!』は、キャラの濃さをどーんと前面に出していて、ある種掛け合い漫才というか、もう少しアクを強くすると三谷幸喜的なところにもいけるようなものがけっこうある。これはこれで面白いと思うけれども、「キャラ設定」の強さをベースにコントをやってるな、という印象が強い。
『みなみけ』は、なんか、定型的なキャラ関係を繰り返しつつちょっとずつ、エスカレートさせていったり、ずらしていったりしていて、こちらもキャラの力、が結構強い。
一方で『けいおん!』はキャラ設定のとっぴさみたいなところって、他の「日常系」と比べると、かなり弱い。とりわけ、象徴的なのは、あずにゃんだと思うけれども、変態性とか異常性とか、そういう「過剰さ」にあふれたキャラクターではない、ものが登場してる。これは何なんだ、と。
もちろん、
唯:天然ドジっ子
律:おてんば
ムギ:おっとりお嬢
澪:プチツンデレ的な…
という配置はされているけれども、澪とかも実はけっこうキャラが弱い。キャラが弱いのだけれども、エピソードのつくりかたとか、コミュニケーションのつくりかたが抜群にうまい…それがけいおん!、のすごさだな、などと思っております。
とりあえず、また、そのうちなんか追記するとおもうけど、ここでいったん投稿。
●2012/03/24追記
夏目漱石風、「けいおん」というのを見つけた
ttp://blog.livedoor.jp/minnanohimatubushi/archives/1461802.html
これを見てみると、とてもおもしろいことに、唯ちゃんのおとぼけ感が見事に消えてゐる。まさしく、文体や、抑揚といったものの問題がいかにして重要であるのか、ということを思ひしる限りである。