PeachFly さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
作品全体に短調の調べが…
最後まで見終わった後、「…あ~ 良かった」と思う気持ちと同時に、切なく物悲しい感じが溢れて、ちょっとウルウルしてしまいました。
「あにこれ」でも上位にランクインしている作品、皆さん感じ入るところは同じなんでしょうね。
作品の構成は、1話毎にタイトルが付けられていて、毎回そのタイトルに沿って話が展開していきますが、それぞれのエピソードはクライマックスに向けてジグソーパズルのピースのように1つ、また1つと繋がり、そして最終話のクライマックスを迎えます。
{netabare}
1話を観ている途中で違和感を感じます。 観始めてすぐに、どうも主人公の”じんたん”(宿海 仁太 )と、ヒロインの”めんま”(本間 芽衣子 )の関係がギクシャクしている。。 お父さんとの会話もちょっと変… 観ているうちに、あら、めんまはこの世の人ではない設定…と気がつき、思い直して観続けました。
めんまは幼少の頃川に転落して死んだはずが、生前の「願い」を叶えるためにこの世に復活した…という設定。 じんたんとめんまは、幼い頃「超平和バスターズ」というグループを結成していて、二人の他に仲間は4人いたけれど、今では皆それぞれの道を歩んでいました。
じんたんはめんまが死んだことがトラウマとなって、引きこもり、学校にも行かない生活を続ける一方で、 進学校に進み、忙しい毎日を送る”ゆきあつ”と”つるこ”。 今でも密かにじんたんの事を想う”あなる”。 高校進学よりも海外の魅力に目覚めて世界各地を放浪する”ぽっぽ”。
めんまはじんたんにしか見ることができず、他のメンバーも最初は疑ってかかっていたが、そのうちじんたんを信用し、めんまが現世に存在していることを信じ、超平和バスターズが復活する。
めんまの登場でばらばらになっていた仲間達の絆が元に戻り、最後にはめんまの願いがかなって成仏を遂げる…というお話。
この物語の真骨頂は、登場人物の心の葛藤、信頼、思いやり、といった心理描写がすごいところです。
超平和バスターズのみんなは、めんまが死んだ時に一様に心に傷を負っていて、それが癒せずにいたけれど、
心を開きあい、本当の自分をさらけ出すことで、他のメンバーとのわがかまりを解消し、過去の自分にピリオドを打つことができた…
めんまのお願いの真意は、自分の仲間たちの心の傷を癒すことではなかったのか…と想いました。
ここまで書くとハッピーエンドのように思えますが、物語り全体を通して、切なく物悲しい旋律が流れています。
実際の曲が悲しいのではなく、登場人物の想い、台詞の一つ一つにそれが伺えます。 それは、せっかく現世に戻っためんまは、いずれ成仏して別れが必ず来る…という想いからです。
最後の最後に、今までじんたん以外に見えなかっためんまがみんなに見えるようになります。
涙を流し、むせびながらの別れ… じんたんも、みんなも、もっと一緒にめんまといたいけど、めんまの再生を祈りつつ成仏を願う…
{/netabare}
クライマックスのその後、みなんは自分達の生活に戻ります。 でも、もう心に傷はなく、前向きに人生に立ち向かって行きます。
全部で11話しかないので、一気に観たほうが良いです。^^
<<PeachFlyの「また観るかな~」判定>> : 4
0:途中で挫折、
1:もう観ない、
2:もしかしたらもう1回くらい観るかも、
3:たぶんもう1回は観るかな、
4:もう2~3回は観るつもり、
5:ベスト10に入る逸品!。きっとこの後何回も観ることでしょう^^