りゃむ さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
切なく美しい描写
光、音楽、淡い水彩画調で描かれる背景、主人公のモノローグ、それぞれのキャラの文学的なセリフ
そんな世界観の中ですれ違い、勘違い、片思い、素直になれない心、傷つくのを恐れる気持ち、そういったキャラたちの心理描写が丁寧になされていてとても美しい作品だと思える。
特に主人公のモノローグシーンや逆光や陰を使った演出、口で多くを語らずとも表情や間の置き方で表現される感情などは圧巻だと思う。
全体として1クール作品として物語は薄め(2時間映画でも十分描ききれるくらい)ではあるが上のような丁寧な描写によって13話で見ても間延びしてる感じがなくいい意味でゆったり進行していく作品ではないでしょうか。
総評として大きな展開はないもののドラマチックさの代わりに詰め込まれた等身大のキャラたちへの感情移入ができればほかのチープな恋愛ものより格段上の作品としてみることができるのではないだろうか。