「好きっていいなよ。(TVアニメ動画)」

総合得点
72.8
感想・評価
1137
棚に入れた
5558
ランキング
1099
★★★★☆ 3.5 (1137)
物語
3.5
作画
3.5
声優
3.6
音楽
3.4
キャラ
3.5

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ネタバレ

ふりーだむ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

たまにはこういう爽やかなラブストーリーもいいな、と思う今日この頃ですw

小学生の時の「ある事件」をきっかけに、人を信じられなくなり、心を閉ざしたまま高校生活を送る橘めい。ある日、クラスメイトの中西のいたずらに対し放った回し蹴りが中西の友人で、学校一のイケメン・黒沢大和に当たってしまう。蹴られた大和はめいに興味を持ち、友達がいないめいに話しかけるようになる。バイト先でストーカーにつけられためいは助けを呼ぶために母に連絡するが、繋がらず、やむなく大和に助けを求める。駆けつけた大和はストーカーの前でめいとキスをする。めいにとっては初めてのキス。このことから、人が信じられないめいと人気者のモテ男・大和のぎこちなく、甘く、切ない不思議な恋愛が始まる。

原作は未読です。女性向け漫画の原作ともあり、キャラもそれらしく、風景などもきれいに描かれていました。
簡単に書けばどこにでもありがちな恋愛ものですが、あまりこういう作品を見ない私はとても新鮮に見ることができました。
小学生の時のうさぎが死んだ件で友達を失い、それがきっかけで人と接することをしなくなっためい。人気者の大和にしつこく付きまとわれるも、大和の純粋な気持ちに少しずつ心を開いていくめい。その想いはいつしか特別なものとなり、恋になっていく。途中、人との付き合い方が分からず、戸惑いながらも大和の優しさに惹かれていきながら、嫉妬したり、気持ちが伝えられず悩み苦しんだり、すれ違ったりしながら二人の心は近づいていく。
主要登場人物はみな過去に負った傷があり、そのエピソードも丁寧に描かれ、人物を捉えやすいようになっていたと思います。
それぞれがその傷を抱えながらも、本当のめいや大和の姿に、心を開き、いつしかめいの周りにはめいが拒絶していた「友達」に囲まれ二人を温かく見守るようになる。
最初はめいに嫉妬していたあさみや愛子も素直なめいと真っ直ぐな大和を応援するようになっていましたね。あるときは叱咤したり、あるときは背中を押したり、あるときは守ったり、特に愛子の行動にはスカッとする部分も多かったですね。大和に説教したり、めいと引き離そうとするめぐみの本性を見抜き二人を守ろうとしたりと、とても良かったです。

ラブストーリーとして見れば、自分の気持ちを押し殺し、相手を思うめいの姿や、悪気はないにしても、めいの気持ちを裏切る行動をしてしまう大和、大和の気持ちを自分に向けようといろいろ裏工作するめぐみと、本当に王道的なラブストーリーなのですが、、その間にある、先程も出した愛子の言葉や、海の言葉がとても印象的でよかったです。
その中でも、めいのお母さんの存在がとても良かった。大和がめいの家に来たときの、安心した時の涙や、お祭りの時の浴衣を用意していたシーンなど、母としてひとりぼっちのめいを心から心配し、友達が出来たことに安心し涙し、それを応援するように花火大会で浴衣を用意して待ち、めいの背中を押した母の姿に感動しました。

純粋で真っ直ぐな、そして少しぎこちない高校生同士のさわやかな恋愛模様を見事に描ききっていたと思います。最終回の作りも良かったですね。つまらないことと誤解で気持ちはひとつなのにすれ違い、共に悩み、最後に出会い気持ちを伝える。共に待っていた「好き」という言葉。心にありながらも口に出すのは恥ずかしく、難しい言葉。40近いおっさんの心にさわやかな青春の風を運んでこれました。

こういう作品を見て母親の気持ちに共感してしまう自分に、「歳をとったなぁ」と感じさせる作品でもあったと思います^^;

全13話の爽やかなラブストーリー。OP,ED共に曲も良く、物語も良くて、とても楽しく、優しい気持ちで見させていただきました。

投稿 : 2013/02/07
閲覧 : 272
サンキュー:

19

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