ギータ さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
直観で見るアニメ 【追記】本気だから伝わる、伝えられるもの
【以前の感想】
このアニメは特に気にせず、ひたすら笑い、ひたすら心をうたれ、ひたすら泣けばいいと思います。
本当に隙がなく、非の打ちどころがないアニメとはまさにこのようなものをいうのだと思います。
私はよくアニメを見ますが、あまり、あるいは全くアニメを見ない友達も、とらドラだけは見たということがよくあります。
とにかく素晴らしい作品としか言いようがありません。
【追記】
結構前にニコニコの一挙放送をチラッと覗いたんですが、その時に思ったことを少しだけ。
私がとらドラで一番好きな回は{netabare}殴り込みじゃああああ!!{/netabare}の回です。
おそらく私だけでなく、多くの人がお気に入りで感動出来た回なんじゃないかと思います。
その話を中心にして、とらドラの魅力について書いてみます。
{netabare}殴り込み(16話)は本当にすごい回です。
これだけ心を揺さぶられるアニメの神回はそう多くはないはずです。
まず、感情移入してしまうキャラがものすごく多い。
多くのキャラの複雑な思いが感情を爆発させながら描写され、そのたくさんの思いが視聴者の中に入り込んでくるから、あっという間に泣いてしまいます。
大河の殴り込みに始まり、生徒会長の本音を聞いただけでもうヤバイのに、北村が笑顔を見せるも感情を殺せず泣いてしまう、それでも頑張って口にする「ありがとうございました」…
無理だから。泣くなとかマジ無理ですから。
16話は登場人物の複雑な気持ちをここまで完璧に描写できた時点で既に神レベルなのですが、一番評価していることがほかにあるんです。
それはこの話にかける“本気度”です。
言ってしまえば全てが良いということなんですが、それでもやっぱりこの16話はアニメの中のキャラも、アニメを制作しているスタッフの本気さも伺える話です。
○アニメキャラの本気
・会長のことが本気で好きだからグレて、告白して、落ち込む北村
・北村のことを本気で思っているから殴り込みに行く大河
・北村のことを本気で思っているから最後まで自分の思いを隠し、北村を突き放そうとする会長
・大河と本気でぶつかりあったから本音が漏れた会長
・会長のことが本気で好きだから笑顔で見送ろうとするも泣いてしまう、それでも感謝の言葉を伝える北村
○スタッフの本気
・声優陣の熱演
・喧嘩シーンの作画
・BGMを入れるタイミング
・もちろん脚本
いろんなアニメを見ていると、アニメキャラが本気で思って行動しているとは思えないアニメに出会ったりもします。
中には本気で行動しているどころか、明らかに製作者によって動かされているとしか思えないようなアニメもあったりします。
今まで見てきたアニメを思い返しても、とらドラのキャラの本気度はずば抜けていると思います。
それプラスで本気度が伺えるシーンを上手く選んでいると思います。
ほかのアニメだと「こいつ本当にヒロインのこと好きなのか?」とか疑問に思ってしまうこともあったりしますが、16話なんてそれを裏付けるシーンがいっぱいありますよね。
限られた尺の中での時間の使い方、シーンのチョイスが本当に絶妙です。
本気だからすごく悩んだり、友達と衝突して喧嘩もしたり、キャラの良いところだけでなく、弱いところも見えたりすると思います。
だって私たちだってそうじゃないですか?
脚本岡田さんだからひるドラになっているわけではない、キャラが本気だからひるドラになってるんです。
そして、やっぱり本気さが強ければ強いほど見ている側の心に響きます。
文化祭しかり、クリスマスしかり、人生に転ぶと涙がしかりです…{/netabare}
直感で見るのもいいと思いますが、一歩下がって改めて考えてもやっぱりすごいアニメだよなぁと思います。