maruo さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
受け入れがたい不合理には抗いますか?抗いませんか? B+
原作未読
今作では、前半は前作と同様にコミカルな内容が多く楽しませてくれますが、ローゼンメイデンの7体のドールが出揃いアリスゲームが繰り広げられていく後半は、一転してシリアスな内容のみで構成されています。
さて、そのアリスゲームとは、究極の人形・アリスを目指して、7体のドールが姉妹なのにも関らず互いに戦うというもの。そして、アリスになった人形だけが「お父様(=ローゼン)」に会うことができる。これらが所与の前提となっており、ドール達はこれに則って自らの意思で行動し、あるいは、翻弄されていくことになる訳です。
何故に盲目的に戦うことができるのか。不合理に服従するするしかないのか。そのことばかりが気になってしまいました。違和感ばかり感じたのは私だけではないはずですし、見ていけばどうしても気になる部分となるでしょう。
アニメと雖も何らかのメッセージ性を持つもの。伝えたいことが込められてさえいれば、不合理に打ち勝つ姿を描いても良いですし、全く逆に無力感に打ちひしがれる姿を描いたって構いません。その点、本作は不合理に抗う姿は描いていると思いますが、その行き着く先は語り尽くされていません。イマイチすっきりしない感じが残りますので、その点は念頭に置いて視聴に臨んだ方が良いと思います。
再度のアニメ化が決まったという話も聞きます。これが第3期ということであれば、ぜひとも物語の行く末を見守りたいものです。
第1期のレビューももし宜しければご覧下さい。
http://www.anikore.jp/review/426555/